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明治の香り漂うレンガ塀。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』


藁の家は風で吹き飛ばされてしまうし、木の家は火の勢いで朽ち果ててしまうはが、煉瓦造りの家は頑丈で壊れないし狼も入ってこられない。
かようにレンガ造りの建造物は頑丈なのである。
都内にはいまだに明治維新による西洋化の過程で建造されたレンガ造りの建造物が点在する。

東京駅や旧法務省庁舎の偉容は有名だが、旧国鉄沿線の橋梁やトンネル付近、旧軍関係の施設が置かれていた街は特にレンガ造りの遺構が多い。
散歩をしていてこの手の古いレンガ造りの構造物を見掛けるとついついレンズを向けてシャッターを押してしまうのだが、なぜだろう?

歴史の重み?それもあるだろうが、ただ単に温かみを感じるからかもしれない。
その煉瓦色と称される色彩もそうだが、レンガのイメージには暖炉のイメージがあるのだ。
だからといって、そんなレンガ造りの暖炉があるような旧家で生まれ育った記憶は一切無いのだが、レンガ造りの暖炉の薪に灯った灯の揺れ動く姿に、その周りで暖を取る老夫婦。
そんなイメージを勝手に思い描いてしまうのだが、だからといって暖炉が欲しいわけではないのである。



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