見出し画像

七曲りの路地。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』

毎朝、我が家の愛犬を連れて朝ン歩を繰り返していると、自然と好きな路地裏というモノがいくつか固まってくる。

好きな路地裏を中心としたコースをその日の気分によって選択して歩くわけだが、そんないくつかのコースの中でも一番のお気に入りは、雑司ヶ谷鬼子母神参道の脇路地、通称『七曲りの路地』だ。

雑司ヶ谷まで足を伸ばすと往復で早くても1時間半のコースとなってしまうので、ここまで足を伸ばすのは週末などの休みの日に限られてしまうが、それでも昨年のコロナ禍以降は雨でも降らない限り週一で必ず歩いている。

というのも、いつの間にかコロナ禍での祈願として鬼子母神境内武芳稲荷大明神にある樹齢600年の大銀杏と雑司ヶ谷霊園の永井荷風の墓地に参拝することが習慣となってしまったからである。

一度習慣になってしまうとなかなかやめられない質なので、鬼子母神の大銀杏と永井荷風の墓参の間にこの『七曲りの路地』を抜けるわけだ。
この路地は名前の通り、入口から出口まで7つの曲がり角で構成されている小径である。
距離としてはカップラーメンがまだ出来上がらないくらいに踏破してしまうくらいのモノでしか無いが、その光景は写真の通り。
一番のお気に入りはこの板塀の古民家のシーンだ。

昭和30年代〜40年代くらいの空気感を醸し出していて、懐かしさを感じられる光景。
しかし、そんな時間の流れから取り残されたようなこの路地を気に入っていたのだが、最近は住宅の建て替えが始まっており、昭和の残滓が日に日に消えていってしまうのが残念なのである。


画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?