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お稲荷さんのご尊顔は千差万別。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』

池袋の繁華街というと今では池袋駅東口やサンシャインが有名だが、戦前は池袋駅西口のさらに北側。
いまでいう川越街道の手前あたりが三業地として栄えていたらしい。

なのでわたしが暮らす池袋西口のあたりはいまだ若干の三業地の時代の名残が残っていたりする。
そんな名残の一つがお稲荷さん。昔ながらの花街のようなところでは稲荷信仰が根強かったのか、路地路地で小さな神社から祠程度のモノまで、実は神社以外にも様々なお稲荷さんが存在している。

この辺りはそういう土地柄なんだと気がつくと、これまで通り過ぎてしまっていたようなところにもお稲荷さんが目に入るようになり、まさに在ることを知るワケだが、そんな数あるお稲荷さんもどれ一つとっても同じ造形のモノが無いことに驚くのだ。

由緒正しい大神社のお稲荷さんでもないところなどは、当時の土地土地の石工職人とかが製作したモノだろうから、多少は似通った造形になったとしても仕方が無いと思われるのだが、不思議なことにどこのお稲荷さんも一つとして同じ顔つきのモノは無いのである。

そんな池袋の数あるお稲荷さんの狛狐の中で一番のお気に入りは南池袋にある威光稲荷堂の狛狐である。
シュンとした顔つきではあるものの、顔全体はツルんと丸みを帯びており、頭撫でたら気持ちよさそうだなぁ〜と思うのだ。


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