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昭和の枠組みが写す現在。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』

街中が昔々の街並みで残っているところはそれはそれで魅力的だが、都内にそんなところはもはや残ってはいないので、平成〜令和の合間合間にポツンと残っている昭和の残滓だけでも満足なのである。

そんな昭和の残滓もいまや日に日に再開発で解体されてとりあえずの駐車場や、なんの変哲も無い四角いマンションに変わってしまい、町の情緒や特徴といったモノが日々無くなっていってしまうのが悲しい。

都内の中では都営アパートがまだ残っているところがいくつかあり、その四角いながらも昭和〜平成〜令和と三世代目の年輪の積み重ねが醸し出す情緒が好きである。
四角い建物の四角い空間、その開かれた四角い空間が絵画の額のように現在の光景を写しだしている。

そんな季節、時間で常に変化が楽しめる団地の四角い穴がおもしろい。
現在建て替えられるマンションも、同じく四角い建物ではあるが、一見無駄にも思えるこのような四角く切り抜かれた空間があるだろうか?
タワマンのような密閉された閉塞感に満ちた空間では、このような楽しみは望むべくもない。


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