祖母のこと
祖母が先日倒れた。
幸い大事には至らなかったが、歳も歳だしいろいろと体が弱ってるみたいだ。
祖母はシングルマザーで母を育てた。
母が18の頃、身勝手なことに「これから私は、女としての人生を生きる」と母に言い放った。
当時高校3年生だった母は学校を辞め、18で父と結婚した。母の人生もなかなかパンチが効いてる。
母を身勝手に自立させた祖母は、バリバリ働いた。ホテルニューオータニで働いていた時に、マイク・タイソンの接客をしたのが自慢だった。
女としてどうだったかは、聞いてないから分からない。
ぼくが生またのは、祖母がまだ40代のころ。
本当に元気な人で、おばあちゃん感が全くなかった。
初孫のぼくを甘やかし、いろんなものを買ってくれた。POLO Associationと書かれた、ラルフローレンっぽいセーターを買ってくれたが、馬のデザインが絶妙に違うので、逆に着づらかった。
最近まで割とガチで日本舞踊をやっていた。
でもここ5年くらいで一気に体力が落ちた。
娘に洋服を買ってくれるというので、一緒に出かけても、常にどこかに座っていた。
あれだけ元気な人でも、寄る年波には勝てないのだなぁ、と思った。
ぼくが小学生の頃の祖母と、今の祖母。
同一人物だという感じがあまりしない。
やっぱり、当時の元気いっぱいの祖母の印象が強い。
「人はだんだんとお別れをしていく」と友人が言った。
そうだと思う。
いや、だんだんとお別れするのではなく、毎日別れて、新しく出会い直しているのだ。
明日のあの人は、今日のあの人ではない。
自分もそう。
だから毎日、今日の自分でいられるのは最後だと思っていた方がいい。
これを読んでいるってことは、投稿を最後まで読んでくれたってことだね。嬉しい!大好き!