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子どもはミラクルを起こすから大丈夫

「おかーさんあのね、Rくんのことすきになった」

お迎えに行って、先生にさようならしてクラスの部屋を出て、玄関で4歳にそう言われた。


もともとこのRくんのこと、うちの4歳はちょっと苦手意識を持っていたらしい。

いわく「いやなことばっかりしてくる」んだとか。

現場を見てないので、4歳がそう捉えてるだけの可能性も捨てきれない。
でも、わたしは4歳の親だから。4歳の味方でいようと決めて、「そうなんだね」と返してました。


あんまりにも名指しでその子だけ苦手だと言う4歳。
でも話を聞く限りでは、暴力を振るわれたり、あからさまな意地悪されたりという感じではなさそう。

そのせいで行き渋ったりもしなかったので、先生にも言わずとりあえず様子を見ることに。

それに、何より。
たまにお迎え時間がかぶると、Rくんは嬉しそうに「あ!4歳くん!またあしたあそぼーね!」と言ってくれるのです。

4歳も、手を振り返したりして。


嫌だけど、またあしたって言われたから手を振ってるのかもしれない。
それとも本当は仲良く遊んでいて、距離が近すぎる故に嫌な面も見てるのかもしれない。

4歳の側からしか話を聞かず、その場を見てもないわたしにできることはなんにもない。

なんにもないんだ。
生まれてから、いや、生まれる前からずっと、4歳のためにできることをしてきて。

この件に関しては、母の出る幕は(今のところ)ない。
そう思ってました。


半年間ずっと、定期的に苦手だと言っていたRくんのこと。
こちらから何かを切り出す前に「Rくんのことすきになったんだ」と教えてくれた。

「何かあったの?」と聞いても「なんにもない」と言う。
特別何かあったわけではないらしい。
ただ、苦手だったクラスの子のことを、好きになった。

子どもって、そういうミラクルがときどき起きる。


やっぱり、母の出る幕はなかった。
そんなことしなくても、4歳は大丈夫だった。

嫌な思いをしてたら嫌だなって、勝手に心を痛めていたけど。
実際この半年は、少なからず嫌なこともあったんだろうけど。

乗り越える力は、ちゃんと持ってる。


ふと、4歳を妊娠中に毎晩唱えてたことを思い出しました。

「わたしは大丈夫。夫も大丈夫。この子も大丈夫。みーんな大丈夫」

寝る前に、ふくらむ前のおなかを撫でながらずっと唱えてた。
何が起きても大丈夫。


今、あの時のわたしに言ってあげたい。

うん、本当。わたしも夫もこの子も、みーんな大丈夫だよ。


今日も読んでくれて、ありがとうございます。

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