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茨城県つくば市|先進的ICT教育、学力向上による子供の増加で約4万5千人の人口増

茨城県つくば市内には多数の研究機関があり、研究者は約2万人、日本最大級の学術・研究都市として知られています。

研究者だけでなく約120か国の外国人が住む国際都市でもあるつくば市ですが、他の地域と同様、人口減少という課題に向き合っていました。
今まで以上に魅力ある町にするべく『先進的ICT教育』へ取り組みました。


先進的ICT教育とは

つくば市が取り組んだ『先進的ICT教育』とは、「教育プログラム」「ICT環境整備」「最先端教育」「人的環境(研修)」の4つを掛け合わせた施策です。具体的には、21世紀型スキルの育成と社会力を高めるために、大きく以下6点を行いました。

1.主体的な体験活動
タブレットの写真撮影、動画、音声、文字書き込みを使い、課題を見つけたり現地で取材するなど、主体的な活動を行いました。

2.問題解決での対話的な学び
問題解決のためにタブレットへ自分の意見を書き込み、友達と意見交換するなどして、アクティブラーニング(学修者主体の学習手法の一つであり、学修者が能動的に学修に参加する学習法の総称)を行いました。

3.課題追求での探究的な深い学び
自分の学級で解決できない課題は、他校、地域、研究所の方々とテレビ会議で話し合いました。学園間やルーブル美術館など海外とも行っていました。

4.個に応じた主体的学び
つくばチャレンジスタディ(学校や自宅から行うことのできるeラーニングシステム)、指導者用デジタル教科書を使い、児童生徒一人ひとりに応じた主体的な学びを行いました。

5.プログラミング的思考
スタディノートプログラミングを利用して、プログラミング学習を行う。各教科9年間の学びに、プログラミング的思考を付け加えました。

6.市民性(社会性)を育むチーム弁論・プレゼン
問題解決的な学習の成果として電子黒板を使ったチーム弁論やプレゼンが行われました。

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※出典:新時代の学びを支える つくば市ICT教育


つくば教育クラウド

こういった取り組みの基盤を支える仕組みは「つくば教育クラウド」と呼ばれています。

マルチデバイス対応で、小中学校教材7万問を収録しどの学年の教材も自分のペースで学習したり、塾に行けない子供のために放課後学習として利用したり、特別支援学級や病気で入院の子供たちも利用できるような仕組みを構築しました。

こういった取り組みにより、ICT教育や科学教育、義務教育の9年間の学びを保証する小中一貫教育などを展開している教育の充実をさらに図り、「教育の街つくば」を定着させることに成功しました。


約4万5千人の人口増加

先進的ICT教育の効果として、目に見える成果が出ました。

◯ 21世紀型スキルによる学力向上
小中プレゼンコンテスト参加者300名(11年)→10,000名(16年)に増加

◯ 学力向上
全国学力調査13年小6→16年中3全国平均比算数A+7.4→+15.0 B+14.1→+15.4(全国1位より上)

◯ 人口増加による市民税収の伸び
人口増04年186,674人→16年231,093人(44,419人増加)

◯ 子供の増加
春日学園12年900名→現在約1800名、公立学校の教育水準の高さが評判となり首都圏から流入


ポイント

最後にリンクを掲載した資料をご覧いただくと分かるのですが、先進的ICT教育を普及するために様々な活動をされています。

◯ 時代の先を見据えた教育プログラムの推進(全国に先駆けてプログラミング教育小中学校必修化を行う、など)
◯ ICT活用のためのコンテンツ作成
◯ 学校ICT教育推進委員による授業公開、事例報告
◯ ICT教育推進のための教職員向けのサポート
◯ 教職員に対するICTスキルアップのための研修・教育
◯ 効果測定によるエビデンス提示
など

今回のポイントは普及や成果のために必要なことを全て行った、ということです。人的リソースや予算上の問題で、構築するシステムの機能を絞ったりすることはあるのですが、システムを活用して普及していくこと、しっかりと効果が出るように取り組みを続けること、というフェーズにおいては何かのプロセスを省力するということはオススメできません。

なぜなら、どの活動も重要で必要だからです。

つくば市が取り組んだ上記活動においても、取捨選択する話ではなく、全てが重要な活動です。ICTを活用していく段階において、必要な活動を全て行ったという点がポイントです。


さいごに、、、つくば市の取り組みは非常に多くの施策と多くの工夫がなされており、今回の記事では紹介しきれませんでした。こちらの資料に詳しく記載されていますので、もしご興味があればぜひご覧になって頂ければと思います!

先を見据えた素晴らしい取り組みばかりです。

https://www.mext.go.jp/content/20200226_mxt_syoto01-000004170_06.pdf


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