(短歌連作)さくら
夜のサイレンはしろかった窓のそと もうさくらがさき始めているのが見える
どうしてか見えないところでさくらさくあかりすこしずつかさまして行く
行けないだろう目の奥に輪郭結ぶとさくらわたしは川の一部をきいている
いくつかの防波防水防彩でぷつりとはじく春はわたしを
みづ そう思えばトラックも街を左右とわけへだてゆく
このひと 人のなかにある当たり前をへいきでわけもなく隔たりとして二人が似てきた
全てを知っているがなにもしらないを覆えば さくらもはだかもエロいのりもの
知らないことを知らないままではなして打ち上がるだけの乗りものと僕ら
かおのよさをたたえるキセルをいぶかしむ満願とよせてちる さくらばな
しゅうかいで手のうちあえばぐうぜんで君のため知りてからもまたとぶ
のりしろばかりの時いまものりしろ名付ければ話したいことだらけ
川の名をさぐりあてずにすいいする花のめざめとねむりのしつりょう
〈後記〉
三月はだいたいこちらではまだ雪が降り積もってる最中だったりもするのですが(昨日も吹雪いていました)一応は日が長くなったりあたたかかった一日の終わりや朝にふと「春なのかもなあ」と思ったりします。
https://note.com/wwtspp/n/n8ce1124f6e23
こちらは去年のもの。「なんてったって春」を題とおいて詠んだりしていました。はしゃいでますね。
ポエム、詩、短歌などを作ります。 最近歴史に興味があります。