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WataL
2018年12月8日 14:25
②僕が僕であり続けること(アクエリアスの場合)ぼくはおおかみ地を這うことしかできないぼくが好むことは数限りなくある破壊、血なまぐさ生かされるのではなく生きているという感触僕らもあるいは満ちるのを待っているのだ。やり方は違えどもそれが僕なりの正義きょうぼうせいをこめかみにただよわせ、わがままを声にして吠える。そうすれば天地に潜む神様でさえ、だれもが俺を受け入れざるをえなくなる
2019年1月2日 09:56
⑥きみは世界(アクエリアスの場合)長い夜のあとで訪れた朝ゆっくりと流れる大きな時間の中でそこにいるのは僕と世界僕と世界だけ学び続けた事柄が行き着くこともなく沈殿してゆくそんな毎日からとびだした君が僕に呼び掛けるたびに僕はちゃんとしたものになっていく僕の情景、君の印象君の世界から僕にもっと投げかけてほしいなつかしくて遠い記憶伝える手段が欲し
2018年12月23日 09:04
⑤夕暮れ、帰宅(アルデバランの場合)夕暮れ時になるとやっと、帰るべき家があるのだということを思い出す。ぱたぱたと小鳥が降りる場所を見定めるかのような動きで皆が家へ戻っていく男の子は孤独を抱えている怖いものが沢山ある父親が母親を殴るときのこと父親がいつか家を壊してしまわないかということ母親が目の前から去っていくことそれからそれを誰にも言う術を持たないこと娘はた
2018年12月11日 22:36
④僕と、生きるためのもの全て(アクエリアスの場合)僕はきっといつか箱舟を作るだろうなそれに乗るのは僕の家族、友達、恋人、それからよく知っている人たちみな善人であるそれからその箱舟を見やりそれに「愛」という名を付けて一人で笑ってしまう。僕には愛ってものがよくわからないそれは構造かそれとも欲求か家でほそぼそとお婆ちゃんが編んでいるものか僕の命はいつだって零れ落ちまいとして手
2018年12月9日 10:37
③夢の中の男女 (アルデバランの場合)目の前から、一人の男が歩いてきた。男は、普通の背くらいで、若い男だった。とくに特徴のない見た目だったけれど何か、歩き方が若い馬みたいだった。わたしは、「あっ」と思った。わたしは、つい自分の父親を思い出した。わたしの父親は、わたしが小さい頃からずっと、毎日ポロシャツを着ていた。お母さんが買ってきたノーブランドの紺色のやつで、わたしと姉とそれを見て、
2018年12月8日 14:27
①両面で恋する(アルデバランの場合)犬になりたいなあ、と思う。そうすればいろんな心配をして見えることや、人を待ち続けることもおかしく思えたりしないのに。わたしは、あなたが来るまでの間じゅう、風景の中でゆっくり夢を見てるみたいな気持ちでいる。音は降り積もる幸福に似ている。一人でいても、完ぺきなわたしは犬だ。一緒にいる時は、走ったりして思い切り体のパワーを感じる。あとは、飽きて仕舞えばし