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有限の儚さと美しさと。




ま?





今朝シャワーを浴びていたら、占冠村の阿部さんから電話がかかってきました。


基本的にシャワーを浴びてる時は、風呂場に携帯を持ち込んでサンドウィッチマンの漫才を聞いている俺です。


で、


阿部さん「今大丈夫かい?」

田中「今シャワー浴びてます!」

阿部さん「おーそうかい。あのさー」


って言って話し続ける阿部さんが好きです。

シャワー浴びてるゆうてますやん笑



内容は、占冠村村長が次回作のロケ地である町の町長に話を通してくれたという報告でした。

これってすっっっっごい大きな事で

映画って市や町や村の協力無くしてはできないんですよ。

次回作は特にその必要性が高く、僕の中で最大の山場でもありました。


阿部さんが村長に口添えしてくださり、村長から町長へと繋がっていったのです。


僕はね、ここに大きな意味があると感じているんです。


『莉の対』はもう既に一旦の終わりが見えているんです。もちろん作品は残り続けます。

だけど、国内上映が始まり、村や町での上映が終わるにつれ占冠村や東川町とのやり取りが少しずつ無くなっていくだろう事が見えて寂しさを感じるんです。


だから

一作目の占冠村から、二作目の町へとバトンが繋がったと感じて、僕はとてつもないくらい感動していて。


僕は今、北海道三部作を完成させる事が夢なんです。

三作目ができた時、全部まるっと合わせて上映したいなって思っています。色んな町や村を作品が繋いでくれると思っているんです。その時にまた、占冠村や東川町の皆さんに会えると思うと嬉しいんですよね。



何ごとも有限だから美しいと思っています。

人もいつか死ぬから、命が愛おしい。

お金がないから、安飯でも美味しい。

何もないから、人の優しさが身に染みる。

どれも無限にあると、途端に価値がなくなるんです。


分かってはいるけど、人と離れていくのは寂しいんだよ。

だからこうやってまだ先に希望を持てる事が救いなんです。








ということで、今日は一日、取材&制作部ミーティングDayでした。


数社から取材をして頂きました。

テアトル新宿さんの控室を使わせて頂きました
この劇場での上映が待ち遠しいです。

僕が語れる事は無限にあります。が、今日は主演の鈴木タカラさんにもご参加頂きました。

このパターンは初めてで、俳優の方がどう『莉の対』の事や役の事、撮影現場を見ていたか、など、割と親に通知簿を見られるくらいドキドキしながら話を聞いていました。

「撮影で一番辛かったことは?」とかいう質問がきて、タカラさんが答えるのを聞いていて

すまぬーーーー

としか思えませんでしたし、僕が監督をやりながらキャストとしても演じるのは、僕以上に周りのキャストが大変だとは実際にやってみるまで分からななかったことで。

撮影環境としては本当に酷いもんだったと思います。俳優の皆さんにはそんな環境の中でよくできましたね!?と不思議でならねぇんですわ。本当に頑張ってもらったなぁと頭が上がりません。

それでもロッテルダムの最優秀作品に選ばれてるんだから、うちの俳優すげーだろ?としか思えないんですよね。

『莉の対』から世界に羽ばたいていくキャストが生まれると嬉しいなぁって思います。映画を作ると、そういう楽しみ方もできるんですね。にこにこ。




明日もいい1日でありますように。






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