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「職歴書ワークショップ」をやってみた

 もう1ヶ月以上前のことになってしまったけれど。友人たちと「職務経歴書ワークショップ」を行ったときのメモを残しておく。

 これはどういうものかというと、「転職活動に使った書類を持ち寄り、みんなで回し読みをして、フィードバックし合う」という企画だ。

 友人が転職活動をしていたとき、
「他の人がどんなふうに転職活動してるかのノウハウって、実はあんまり共有されていないよね」
「私はシェアハウスメンバーに見てもらったりしたけど、応募書類を回し読みしてフィードバックをもらうだけでも経験値は上がるのでは
という話が出たとのこと。
 そして昨年、職業訓練校でキャリアカウンセリングに関する勉強もしていた私にコーディネートを依頼できたら……ということでこのような話が舞い込んできた。

 私は、最近はキャリアコンサル関係の情報はあまり追えていなかったが、この企画は興味深いので参加してみることにした。
 確かに、いわゆる新卒就活生向けの企画ではこういうイベントは多そうなものの、転職組同士で取り組むようなものはあまりない。

 メンバーは総勢6人。友人たちや、友人の配偶者、友人が住んでいたシェアハウスの元メンバーなどで集まった。友人もすでに転職先は決まっており、転職活動真っ只中のメンバーはいなかったが、「直近の転職活動で使った履歴書、職務経歴書」や、フリーランスの人は「これまで手がけた仕事」「やってきた活動」などをまとめたものを持ち寄り、それらをみんなで回し読みした。
 メンバーのこれまでや現在の仕事は、編集、営業、デザイン関係などが多かった。

 多少の緊張感はあったものの、すごく勉強になることが多かった。印象的だったポイントをまとめておく。

  • 職歴書にある「活かせる経験」という欄。内容は、どの会社を受ける際にも変わらないにせよ、順番は非常に重要。自信のあるものは一番上に書いたり、などの工夫ができる。
    「自分にしかできないこと」を上、「誰にでもできること」は下に書くと良い。

  • ポートフォリオでも「どういう要件に、どう答えたか」をアピールしよう。
    採用活動してると、たまに、作ったもの「だけ」送ってくる人がいるけど、そういうものは担当者は見ない。「で、何が言いたいの?」と思うし、「この人はいつも『で?』と言わせてしまう人なのかな」と思われてしまう。

  • 「0→3」に話を盛るのはダメだけど、「3→7」に盛るのは良い。その盛り方に説得力があるなら。芸人のアントニーの話が良い例。

  • ポイントは「期待できますね」をいかに引き出すか。

  • 人事ではなく上長が面接する場合だと、その人が就職後も上司となる人だということを意識しよう。その人のツボにハマれば良い。
    雑誌編集の場合は特に、編集長のワンマンだったりする場合も多い。

  • 「大きい仕事と小さい仕事、どちらにも同時期に関わってきた」というのは魅力になる。

  • 経歴書のデザインを工夫して、「同時期に並行して取り組んでいたこと」を書くのも良い。

  • ありがちなミスとしては、自社独自の役職の呼び方を書いてしまうこと。履歴書に書く際は「課長級に相当」などを書いておくと親切。

  • やっていたことを書く際、粒度を揃えておくと親切。

  • キャリアと年収レンジを見据えて、あえて年収が上がり切らない頃に転職をする、という決め方もある。上がってしまうと転職が難しくなるから。
    年収については、面接の際にウソをつくのもアリだけど、大手だと特に「なんでこの年齢でこの役職なのに、給料が上がってないんだ?」と思われてしまうこともある。

以下は、フリーランスでデザイン系の仕事を手掛ける人に対してのフィードバック。

  • 制作期間売上規模も書いておくと良い。

  • 「インフラ、国、自治体の仕事」などはまとめて書いておくと良い。「公的な美術館と何回も仕事をしていた」というのは、与信のようなものになる。

  • 有名人気漫画とのコラボ事例は「あ、こういうことも仕事として依頼できるんだ?」と、仕事の幅を広げるきっかけにもなる。

  • 仕事には「勝手に広がる仕事」もあれば「アピールしないと実績を知ってもらえない仕事」がある。

  • 今だとメタバース関係の仕事を受けておくといいかも。誰がその仕事にタッチするかは非常に重要。パイオニアになっておくと、その後10年くらいの仕事が変わってくる。

  • (先述の内容への応答として)そうは言っても、分からない中で入っていくことは自分はあまり積極的ではない。自分は技術面に関してはむしろ後発の方。機関車に引っ張ってもらっている客車のような感じ。

  • この不動産会社との仕事は膨らませがいがある。「研修」として、企業に卸すことも可能では。

 私は昨年「キャリアカウンセリングの勉強をしていた」とは言っても、「キャリア」より「カウンセリング」のほうに軸足を置いた勉強だった。なので、採用担当ならではの視点や、仕事の発展のさせ方についての提案などは(その業界の人にとっては周知の話なのかもしれないが)私にとっては新鮮なものが多かった。

 私のまわりでも転職活動中の人はいたと思うので、機会があればまたこのようなワークショップができれば、と思う。

より素敵なものをお届けできるよう頑張ります。よかったらブログにも遊びにきてね。http://www.wuzuki.com/