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新卒コンサルタントの備忘録:日系大企業の組織風土は思った以上に宗教的である

あくまで私の経験であるが、日系大企業経営層というのは思った以上に理屈が通らない。

サービスの企画や、システム開発PJのPMOをするなど、特殊な環境でクライアントを支援する際には気づかなかったが、製造業で間接部門の実行支援をしているとき、クライアントの通常業務に近い距離で生活していたので強く感じた。

どのように理屈が通らないかというと、以下の通り

  • KPIの決め方が、ノリと気合い

  • 自分の思ったことは、根拠に乏しくても押し通す

  • TOPの発言したキーワードは、絶対に踏襲しなければならない(キーワードを盛り込むと抽象的すぎたり、メッセージの本質がぼやけてしまったとしても)etc.


ただ誤解を招かないように訂正すると、経営層は優秀だから出世するのであり、完全に間違ったことを言うことは少ない。主張の一部は、的を射ていることが多い(バイアスがかかっているだけで)。
こちらが筋道だった説明を根気強くすれば、納得してくれることもある。

そこに対して中間管理職が何も議論・反論できず、経営層の発言の意図を把握できずに言いなりになってしまうので、現場が混乱する。
(経営層の言うことは絶対だと信じているのだ)
部長も課長も、経営層のせいにすることは多いが、議論できない自分たちにもだいぶ問題がある。

世の中で宗教を信仰する人をバカにする風潮は強いが、一般人も一般人で非科学的・宗教的に会社の中で生活している。

コンサルタントである我々は、クライアント先の大事な報連相の場に呼ばれることはまずないので、経営層から無茶なお題を出されてしょんぼりして帰ってくるクライアントに呆れながらも、期待に応えるために支援し直す。

だからこそ、コンサルタントの我々には以下の意識が必要である。

  • メインのクライアントである部課長以上に、経営層に近い視座を持つこと

  • クライアントが聞いてこれなかった、経営層の発言の真意を正しく推測すること

  • クライアントが経営層と議論できるように、理論武装もさせてあげること

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