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#89 第二段なり。【書評】アフターデジタル2

◾️はじめに


第1週は人。前回の↓に続く、第二弾。その名もアフターデジタル 2です。

時代の潮流をどう捉えるか。

◾️要約


webの外観や一度きりの体験でなくユーザーに寄り添った継続的な体験(UX)をどう提供するかがビジネスの本質に関わっている。それはユーザーに生き方を与えることである。企業が様々なUXを提供し、社会のアーキテクチャを複数提案し、ユーザがより良いUXを追求する時代がアフターデジタルである。

◾️感想


・前回の↓に続き、理解できているか不安があるが、大丈夫と信じて。
僕が捉えたことが本で言いたかったことだ(?)くらいのつもりで。
自信もっていこう。

・本書はアフターデジタルの前提、実践するために必要な精神とケイパビリティについて事例を踏まえ示した本、とある。
つまりどんな精神(考え方)で、どんな事例が生まれているのか、示してくれている。

・最後の章は日本企業への処方箋となっており、アフターデジタルの世界で中国・インドに負けず、日本で文化に応じた形でアフターデジタルの旗手が生まれてほしいと思っている。


◾️要約(詳細)


◆第1章 世界中で進むアフターデジタル化
前書で述べた通りOMOは進み、UXを最優先しないビジネスは淘汰される。世界では中国、インドでスーパーアプリ化、Gaasが進む。米国ではプラットフォーマーへのカウンターとしてD2Cが。日本でも変化は起きている。本質はUXであり、これを軸に据え変化に対応する必要がある。

※まず全体概況を掴む。あっち(アメリカ)とこっち(東アジア)では別の動きがある。そして日本の動き。それらを踏まえてさあ、どうする。

◆第2章 アフターデジタル型産業構造の生き抜き方
ユーザのベネフィットを着実に捉え、自社ミッションをそれに合わせ再定義するくらいのことをし、UXを向上させていくことがアフターデジタルの世では必要になる。
そこでは一時的な成功だけでなく勝ち続けていくために、常に変わり続けることが求められる。

※生き抜き方はいくつかある。共通するのは変化し続ける組織になれるか、ということ。固定的な社会を前提として最適化することとは真逆。変化し続ける組織体になれるか否かがポイント。

◆第3章 誤解だらけのアフターデジタル
(まとめそのものです。)
・アフターデジタル時代に合わせた新しいUXを作ることがDXの目的であり、新たな顧客提供価値を見定めず仕組みやシステムのみをDXしようとしても意味がない。
・データエコシシテムやデータ売買を中心に置いた実現性の見えない大きな絵ばかりを描かないようにデータ活用や共有の幻想を解く必要がある。
・デジタルという手段にとらわれすぎずデジタルとリアルの強みと弱みを正しく捉え、つなぎ合わせることで顧客との新たな関係を作っていくことにOMOの本質がある。

※AIやデータを活用して何しよう、ではなくてユーザの体験をよくするための手段がAIやデータである。リアルかネットかはもう関係ない。ただただユーザ体験に焦点を。

◆第4章 UXインテリジェンス 今私たちが持つべき精神とケイパビリティ
・持つべき精神
ユーザーに不義理を働かない、在りたい自己実現ができる世界観や共感する世界観があふれ、UXの善さを競う環境になるべきであり、それはつまり新しい自由のあり方を示しあうことでもある。これにどんどん挑戦していくべき。(それが社会を良くするから)
・持つべきケイパビリティ
UX企画力が最も重要。ビジネスを構築するためのUX企画力とグロースチーム運用のためのUX企画力と二種類ある。

※ユーザに不義理を働かない、というのは信頼がUXの前提として必要だから。共感を得てもらうためには不義理を働いてはならない。それが悪い(あくまで現在の価値観での悪い)社会にならないための抑止力となる。

◆第5章 日本企業への処方箋 あるべきOMOとUXインテリジェンス
日本企業がこうした社内を変革するようなことをする際に2つの壁がある。1つは社内を説得すること、もう1つはケイパビリティを調達すること。大きな壁だがやり方はある。社内説得には地道に地盤固めをし、目指す絵を共有し、まずは小さな成功体験を経験することが有効。ケイパビリティを得るため、対話型組織になるために文化を醸成することも対策の1つ。画一的な答えはない。実践して壁を超えていこう。

※その企業にはその企業にあったやり方が存在する。


◾️アクション

自社のサービスにおけるジャーニーを考えた場合にどこが改善できるか、顧客のペインポイントをうまくカバーできているか、考える。

◾️読みやすさ

★★

◾️ハッシュタグ

#アフターデジタル
#2
#OMO
#顧客エクスペリエンス
#改善のループ
#ミッションごと再定義

#メリカナデシコ


◾️読後に勝手にお話を

「今があたらしい世界だとするとさぁ、その世界の前提を踏まえた企業の方が有利だよね」
「え?」
「いやー今はモバイルが当たり前、大容量ネットワークも当たり前の時代に、何十年も歴史のある企業ってそれを前提としてないわけじゃない、全てが」
「組織プロセスや組織構成、拠点とか全てが1つずつ拠点を作り、売り上げを伸ばしたらそれを拡大していく、という前提で進められてきたね、確かに」
「まさに規模のメリットを追求してここまで肥大化していると思うんだよね」
「それはそうだね。全国あまねく、全世界に向けて、となるとサプライチェーンをいかに効率よく拡大させるか、が重要だもんね。」
「けど今はゲームチェンジが起こっている」
「小さな企業が新たな市場を生み出して、大企業の脅威になるということが多々生まれている」
「例えば?」
「メルカリはCtoCマーケットを生み出した。Amazonエフェクトは言われて久しい」
「もはやAmazonを小さい企業とは誰も思ってないけどね」
「で、それに対抗するには大企業は動きが重すぎるということ。小回りが効かない」
「背負っているものの大きさで正しいことがしにくい、と」
「そう。だからベンチャーの方が生き残りやすい」
「うーん、それはどうだろ?日本はまだまだそうなってないよね?相変わらず大企業がいくらでもいる。彼らがやはり経済の中心なのでは」
「そうだね。。。」
「それには意味があってやはり企業が大きいからこそできること、影響力をもって、信頼を持って変えていけることがあるからだと思うんだ」
「おっきくて遅いが動いたら一歩がでかいと」
「うん、日本は決めたら早いから」
「決めるまでモメるけど」
「大事なのは組織に応じたやり方があるってことだね」

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