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生への執着探偵

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生への執着探偵 往足 永鷲朗*とちり(3)

-まずった。

何時だって本当の危機は礼儀ただしぃ。
そぅと気付ぃたときには既に、折り目禎しく自己紹介を済ませているものだ。

流石にやっと警戒する気になった。
―ぃゃ、寧ろここまでなんで気と身を赦していたのか、 なべにくもこんだけ平然と。大自然の雄大さが見せる美麗さと、心細さの隙間といぅやつだったのか。

次に到着したところは、
いゃに時間感覚を 逆巻ゎしにさした暗さに影仄昏くて それでいてザッ

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生への執着探偵 往足 永鷲朗*にほへ(2)

頭が軽ぃ。
いや寧しろ重ぃ。
自分自身の軽さがこの世界の重力でこんなにも重ぃのだ。
ぃゃ。 それは、むしろこの惑星の引力に反比例して重力を意識から振動遷移し加減させ
まるでどちらが、空なのかさぇ、―虚間の中うつつうつろにわからなくさせる。
無機質な、情報量のなぃ白光が眩しぃ。
事務的な定命ばかりを照らす純白の光は凸凹なおのれに色をつけてはくれなぃ。
そんなデクノ棒達がやかましすぎて尖がって抉るよぅ

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生への執着探偵 往足 永鷲朗*いろは(1)

目が覚めると、そこは温かぃ暗闇。
なんともゆぇぬ、ぺぬり、とした感覚が 張り付く、はりつめる…そのことに面喰らぃ、
一拍、やゃ息苦しぃことに焦り本能的にその眼の前の -なれど不可視の-壁をまさぐる―おそるらく、その分厚げな柔らかぃ皮の内腑にでもなったよぅな体のもちようなさまの己は、
もぞもぞととろつく意識で蠢くよぅに、その仕草のあがきのなかからやれどもこの一筋の"出口"を見付け出し、その端の鋭った

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