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鬼女 #14/15【見守り隊】

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あらすじ
 葉月はづきは人の魂を入れ替える娘。反社の組長の善方よいかたは、霊障の仕事を頼むようになる。親友の由香里ゆかりは、美々子みみこの鬼が取り憑いていた。葉月はづきは、由香里ゆかりの鬼と対決する。

 屋上のクラスメイトが私に近寄る、たたりの鬼は由香里ゆかり憑依ひょういして彼女をあやつ っていた。少女にイレズミを入れて鬼の顔を彫れば、より強くたたる事が出来る。

 クラスメイトがいきなり走り始めた、ダッシュで突っ込んでくる。陀羅尼だらにが立ち上がると、大きく手を一回だけ叩く。衝撃波がクラスメイトを襲うと彼らは膝から崩れ落ちた。鬼の催眠状態を切る。

「え? 」

 クラスメイトがまた立ち上がる、昏睡こんすいする筈なのに効かない。たたりの鬼は予想よりも深く侵入していた、私が対応する前に彼らは私の手足に抱きついた。

「おちびさん、私に勝てると思ったの? 」

 由香里ゆかりが近づくとなめ回すように私を見つめる。彼女の声は途中から老いた女の声に変わる。私はたたり鬼と意思疎通をしていた。たたりになるような霊魂は大体は狂っている。自分を見失い、ひたすら呪い狂う。通常は意識を保てないが、美々子みみこたたり鬼は人格を維持していた。

 クラスメイトが私の手足をねじる、その痛みよりも私は目の前のたたり鬼への怒りで気にならない。

「あなたは、なぜ恨むの? 」
「あの女の祖先に、なぶり殺しにされたからな」

 鬼は私に恨み言を延々とぶつけた、元は貧村で生まれたが、容姿が悪いのか粗雑に扱われる、親はもてあまし彼女は売られた。売られた先でも虐げられて最後は無実の罪で責め殺された。

「お前に、あの時の苦しみを与えてやりたいよ! 」

 不幸を重ねて誰にも助けて貰えずに恨む、狂うことも出来ずに浄化すら拒否する。どれほど悲惨で苦しいのか? 私は涙を流していた。たたり鬼の無惨むざんな人生に泣く事しかできない。

「お前のような餓鬼ガキには、わからない。私はあの女をたたり殺す。私の分身を増やせば奴を殺せる! 」

 美々子みみこを倒すために、由香里ゆかりあやつり分身を増やしてたたりを強化する。下手をすると連鎖で学校や地域の住民全員を巻き込む恐れがある。

「お前は強い餓鬼ガキでも苦痛を与えれば、かならず私を受け入れる! 」

 男子生徒が私の体をまさぐる、私を犯そうと服を脱がしはじめた。


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