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SS アイドル状の物体 #毎週ショートショートnoteの応募用
私は社長室に呼ばれる。
「君か?新人のアイドルは?」
堅実で真面目そうな社長は神経質にも見える。社長室は無機質の部屋の中に蝶の標本が飾ってある。私の視線の先を見ると社長は自慢した。
「これはキメラ標本だよ、オスとメスが合体した奇跡の個体だ」
私は気味悪く感じる。
「君を呼び出したのはユニットの件だ」
私は地味なのか周囲に埋もれていた。ユニットを組む事で存在感を増やしたいと言う
「よろしくね」
社長に紹介されたのはボーイッシュな女性?いや男性?彼と組む。
「いいね世界ツアー決まったよ」
全世界の人達は私達のライブを見に来る。高揚感と達成感で最高の気分。そして移動中に交通事故が起こる。
「どうしても助けてくれ」
社長が懇願した。医師は助けるために決意した。
「壮絶な事故を乗り越えたアイドルです」
私と彼が舞台に立つ。お互いの損傷した臓器を共同で使うために合体している。アイドル状の物体に見えるかもしれない。でも私「達」は二人で一人だ。何も恥じる事は無い
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