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メモの叫び

寝不足であくびして仕事中に眠くなる予定通りの一日がはじまり、予定どおりに起こるトラブルに対応して穏やかに進む今日は会議もないし上司は休みだから、机の上に広げたノートにメモ書きばかりしている。

ほんの少しの言葉でも交わしたいけど、もうできないこの世界で、そういう世界がやってきたんだから、ぼくにはどうすることもできないし、何もできなくて、ただ、誰にも受け取ってもらえない言葉をひたすらにメモ書きするだけだ。

バランスを失うのは、ぼくが言葉を書くからで、内側に抱え込んだ言葉を、吐き出すようにノートにメモ書きして、誰にも聞こえないように叫ぶのだけれど、メモ書きの量に比例してバランスを崩し始める。

言葉は存在して、思いも存在するのだけれど、伝えることはできなくて、バランスを失うのは、片方が重くなるからで、秤の片方だけに重りをのせるようなもので、一瞬でバランスを崩して針が振り切れる。

片方が重いだけでなく、両方が重いのかもしれないが、秤にのせるのは片方だけで、バランスを考えると、どちらも内側で抱える方が良いのだけれど、結局抱えきれなくなって、ノートに書き始めてバランスを失う。

メモ書きして入り込む内側のこの場所で過ごす期間が長かったけど、再びやって来ると気持ちもいろいろ変わっていて、善し悪しはわからないから、これからどうするのか、どこに向かうのか、私はなにをするのか、とひたすらにメモ書きをする。

何かを書くのは、何かしたいことがあるからで、書くことはするけど、何を書くのかは、感じていることを言葉にしてみたいだけなんだ。

今日もこんな感じ。


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