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根強いファンが多い料理長 浅岡氏 ~料理との歩み~

愛知県の結婚式場で、旬を大切にしたフレンチを15年近く提供し続けている料理長の浅岡氏。
その温厚な人柄から地元ファンは多く、コロナウイルス直下でも彼の優しい味を求める来店客は途切れない。

地元企業からのパーティーオファーも多く、彼の料理はジャンルを超えて愛されている。
人を惹きつける味と魅力を持つ浅岡氏。
今回は、料理との歩みや将来の展望について語ってもらった。

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ーー 料理の道に進んだきっかけがあればお聞かせください。

私の実家では両親が酪農を営んでいました。
両親ともに仕事が忙しく、食事の準備も自分たちで行なわなければならない日が多かったんです。

ーー 子供の頃から料理をしていたということですか?!

はい。そうなんです。
両親が忙しく帰りが遅いことも多かったので、簡単な料理を作って食べるのが日常でした。
卵焼きとか・・・。
この幼少期の経験が料理人としての原点だと思います。

ーー 料理人を本気で目指し始めたのはいつ頃からですか?

具体的に考え出したのは中学校3年生くらいからだと思います。
その為に商業高校を選びました。
将来お店を持つなら、簿記を知っておいたほうが良いかなと思ったからです。

ーー なるほど。中学生の時点でかなり具体的なビジョンがあったのですね?

いえいえ!具体的なビジョンまではいかないですよ・・。
でもお店を出したいという想いは、中学生時代から間違いなくあったと思います。

ーー ちなみに、過去に思い出深い料理はありますか?

今でも覚えているのは『ヤリイカのケッパー和え』ですね。
イカをケッパーとエシャロットで和えただけの料理なのですが・・。ホテルで修行していた頃に当時の料理長が作ってくれて「こんな美味い食べ物があるんだ!」と驚きました。

海のリゾートホテルならではの、新鮮なイカの風味とケッパーの酸味に衝撃を受けたのを覚えています。やっぱり料理って面白いなぁと。

ーー 結婚式の料理に想い描くことはありますか?

結婚式の料理に携わるようになって、より一層「料理の見た目」に気を使うようになりました。
綺麗な料理は、結婚式を盛り上げてくれますからね。

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また、料理の食べやすさにもかなり気を使うようになりました。
結婚式では老若男女のゲストがいらっしゃいます。
例えば、レストランだとエビの殻を付けたまま出していたのを、結婚式では食べやすいように殻から外して調理するようになったりとか。

本当は殻に付けたまま調理した方が身のちぢみも小さく良いのですが、結婚式では食べやすさを優先しています。
その分、他の技術で味を補うように改良しました。

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ーー 料理作りで最も大切にしていることは?

とにかく「食材を無駄にしない」ということです。

料理としてお出したものは、お客様にすべて召し上がってもらいたい。
私の料理づくりの原点なのかもしれません。

また、ここ2、3年はオーブンでの焼き方も微調整するようになりました。
食材の旨味を極限まで引き出したいんです。
オイルも細かく使い分け、食材に寄り添うようにしています。

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ーー 最後に、将来の夢はありますか?

これは昔から変わりません。

自分のお店を持ちたい

小さくても良いんです。

気を遣うようなフレンチではなく、ビストロのような気軽に立ち寄ってもらえるお店を出したいですね。
とにかく気軽に美味しいものが食べられる店。
それが将来の夢です。

私は、かたちよりも「美味しさ」にこだわりたいんです。


取材 / 写真撮影 TARA

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