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長編取材記事の裏話

4月下旬、福井県小浜市の市街地から少し離れた中山間地域に取材に伺いました。取材を受けてくださったのは、コミュニティカフェ金四郎のオーナー吉村順子さん。

笑顔が素敵な吉村さんは、大阪の大学を卒業後に地元の高校で教員をされていました。その後、色々な経験を積んで今ではカフェのオーナーをされています。

そんな吉村さんは、福井県ではちょっとした有名人。いくつものメディアで取り上げられているので、「今さら取材をしても遅いか……」などと考えつつもダメ元でアポを取ってみました。


私、情報量の多い女なんです

吉村さんをWeb上で調べていると、福井新聞、中日新聞、地元のフリーペーパーなど多くの記事がヒットしました。記事を見ていると、InstagramとFacebookがあることがわかったので、早速Facebookのメッセンジャーで連絡することに。

しばらくするとDMへの返信を頂け、取材の趣旨を伝えたところ、即OKとのこと。私はメールアドレスを聞き、すぐに正式な取材依頼文書を送付しました。

翌日にはメールに返信がありましたが、気になる一文が……

「取材の前にこちらの動画と記事をご覧ください」

内容を見てみると、クラウドファンディングに関する長い長い記事とYouTube動画が2つ。

記事については、あらかじめ読んでいたこともあり特に驚かなかったものの、YouTubeをクリックした直後に衝撃が走りました。なんと、1時間以上のインタビュー動画。

しかも、「テレビのローカル放送で流れたもの?」と思えるほどのクオリティの動画でした。

吉村さんとやりとりをしていると
「私、情報量の多い女なんです」
と。

kindle本なら、3冊は出版できるくらいの情報量です。この情報量を記事にできる自信が全くありませんでした。

取材時間は約3時間

自信がないなどと言っている場合ではありません。編集者と相談したところ「前編と後編に分けて掲載しても良いですよ」
とのこと。それなら、記事として何とかまとめられるかもしれません。

そんな不安を抱きながら、片道約1時間半をかけて取材先へ向かいました。

吉村さんは思った通りの素敵な方。気さくに何でも話してくださいます。しかも、中学生の息子さんが剣道部に入ったとのことで、私の書籍をプレゼント。役に立つか否かは不明ですが……

吉村さんのお話はとても興味深く、気が付けば2時間以上も過ぎていました。通常は1時間くらいの予定で取材をお願いするのですが、とにかく情報量が多くて話が止まりません。

この時点で、kindle本5冊は書けそうな情報量でした。

しかも、取材に伺った日は金曜日の午後だったため「夜の金四郎を見て欲しいんです」とのこと。金曜日に限り、ナイト営業をされているそうで、建物自体が美しく見えるというのです。

4月に入り、少しずつ日が長くなってきたことで、なかなか外も暗くなりません。少しずつ暗くなるのを見計らいながら、何度もカメラのファインダーを覗きます。

ポートレート撮影にはそこそこ自信があるのですが、夜景などはほとんど撮影したことがなく、上手く撮影ができません。吉村さんには「スマホで撮った方が綺麗に撮れるかもしれませんよ」などと小馬鹿にされながら、カメラと格闘。何とか良い写真が撮れ、記事に掲載できました。

スマホで撮影した「夜の金四郎」

こちらはスマホで撮影した写真。記事には使用していませんが、確かにスマホの方が勝手に設定してくれるので簡単かもしれません。ただし、記事の写真と比較すると、やはり一眼レフの方が綺麗に撮れていることがわかります。EOS-D70は有能でした。

約15,000文字の執筆に悪戦苦闘

吉村さんのインタビュー内容が濃すぎて、上手く記事にまとめられる自信は全くなかったのですが、何日もかけて書き上げました。いつもは1日でほとんど書き上げ、少しずつ修正するのですが、今回だけはそうもいかずに苦労しました。

出来上がった記事は、前後編合わせると約1万5千文字

前編は主にあらかじめ頂いた資料やYouTube動画をまとめた内容になっています。ところどころインタビューした内容も盛り込みつつ。

後編はインタビューの濃い内容を、少し薄味にして書き上げました。そのまま濃い味で出すには、世の中が受け入れてもらえない気がしたのでご了承ください。(笑)

さらに、記事が完成して吉村さんに確認をお願いしたところ、多くの修正依頼が……心が折れそうになりながらも何とか修正も完了。ようやく記事が公開されることになりました。

多くのメディアに出演されている吉村さんもInstagramのストーリーで「これまで話していなかった内容です」と紹介してくださったくらいです。

公開記事

公開された記事がこちらです。情報量の多さを感じていただけると思います。

取材記事の執筆依頼をお待ちしております。

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