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【中1の娘に伝えたいお金の授業】006/住宅資金のプランニングその2

【中1の娘に伝えたいお金の授業 ~プロローグ~】

●●、今日から、中学校では教えてくれない「お金の授業」をしていこうと思います。

今後、社会人になるうえで、絶対に身に付けておいた方がいいのが「お金の知識」なんだ。でも、中学校ではほとんど教えてもらえない。だから、学校の先生に代わって、パパが授業をしようと思います。

今すぐ全部を覚える必要はないよ。学校の勉強も忙しいからね。でも、お金のことで困った時、ぜひこのnoteの存在を覚えておいて欲しい。人生につまずきそうになった時、きっと役立つことが詰まっているはずだから。

【第6回】~住宅資金のプランニングその2~

※前回のおさらいはこちら

久しぶりになったけど、6回目の授業を始めていくよ。前回は人生の3大支出の一つである「住宅取得資金」について解説したよね。今日は、前回紹介した「住宅ローン」についてもう少し詳しくみていくよ。

<住宅ローンの返済方法>

住宅ローンを借りると、毎月お金を返していくことになるんだけど、その方法には「元利均等返済」「元金均等返済」があるんだ。

■元利均等返済

毎月の返済額(元金と利息の合計額)が一定の返済方法のこと。返済期間の最初のうちは利息の部分が大きく、返済期間が経過していくごとに少しずつ元金の部分大きくなっていくんだ。

■元金均等返済

毎月の返済額のうち、元金の部分が一定になる返済方法のこと。返済が進むごとにローン残高が着実に減っていく。なので、返済期間が経過するにつれて、毎月の返済額が減少することになるんだ。

・・・こうやって文字だけで説明されても分かりづらいかもしれないね。そんな時には、一般社団法人全国銀行協会のホームページにある「元利均等返済」と「元金均等返済」の説明を見てほしい。2つの返済方法の元金と利息の減り方を分かりやすく示した図があるので参考にしてみてね。

<住宅ローンの種類>

主な住宅ローンには「財形住宅融資」「フラット35」があるよ。

■財形住宅融資

財形貯蓄を行っている場合に一定の条件を満たしていると使えるもので、購入価格の90%以内、貯蓄残高の10倍以内で最高4000万円までの融資を受けることができる公的ローンのことだ。

■フラット35

これは●●でも名前を聞いたことがあるかもしれないね。民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している長期固定金利型の住宅ローンのこと。

融資金額は最高8000万円。建設費または購入価額の100%分の融資が受けられる。返済期間は最長35年で、本人が住むための住居であること、申込日現在70歳未満であることなどが条件だ。

<住宅ローンの繰り上げ返済>

住宅ローンは、一般的に数千万円の借金を背負うことになるわけで、その返済はかなり大変なんだ。しかも、借金だから元金にはモレなく利息が付いてくる。借金の返済期間が長くなればなるほど、利息が増えて合計の返済額が大きくなるんだ。このあたりは何となくイメージが付くかな。

そんな住宅ローンの負担を軽減するために有効なのが「繰り上げ返済」だ。繰り上げ返済とは、通常の返済以外に、借金の一部や全部を返済すること。

繰り上げ返済を行えば、その分住宅ローンの元金部分が減るので、そこから発生する利息も減り、トータルの返済額が少なくなる、というわけだ。

この繰り上げ返済の方法には、「返済期間短縮型」「返済額軽減型」の2つがある。どちらも読んで字のごとくだけど、同じ額を返済した時に利息を減らす効果が大きいのは「返済期間短縮型」の方なんだ。

<住宅ローンの借換え>

住宅ローンの支払額を減らす方法はまだある。ローンの「借換え」だ。金利の高い住宅ローンから、低い住宅ローンに乗り換えることを言うよ。

ただ、厄介なのが、低いローンに乗り換える時に、新たに手数料が発生すること。乗り換えた場合、どれだけ手数料が発生するのかもきちんと計算し、トータルでお得になるかどうかを確認することが重要なんだ。

<団体信用生命保険>

多くの場合、住宅ローンとセットで契約することになるのがこの「団体信用生命保険」だ。一般的には「団信」と略されることが多いんだけど、住宅ローンを借りている人にもしものことがあった時、保険会社が残りの借金を保険金として金融機関に支払ってくれる。

要するに、団体信用生命保険を契約しておけば、住宅ローンを組んだ親が死んだとしても、残りの家族は住宅ローンを支払わずに済み、そのまま家に住み続けることができるというわけなんだ。

■パパからのアドバイス

どうだったかな? 今回の住宅ローンのお話は結構ボリュームが多かったから、●●も読むのに疲れたかもしれないね。でも、いざ住宅ローンを組むとなったら、それは人生を大きく左右する一大事。くれぐれもしっかり勉強して、間違いがない選択をして欲しいとパパは思います。

ちなみにパパは、あんまり「住宅ローン」という言葉が好きじゃない。どうも「ローン」という響きが「ソフトな印象」を与えていると感じているからなんだ。要するに「住宅ローン」というのは「巨額の借金」だから、ちゃんとそのイメージを持つことが大事だと思っているんだ。

住宅ローンは、年収額などによって借りられる金額が決まるんだけど、住宅ローンの年間返済額は、一般的に「年収の25%以内にすると良い」といわれているんだ。年収500万円の場合で考えてみると、125万円(月額約10万4,000円)になる。

でも、住宅ローンのフラット35の基準だと、年収500万円の人は35%まで借りられることになっているんだ。つまり「住宅ローンで借りられる金額=返せる金額」ではないってことなんだよ。そのことをしっかり頭に入れておくことが大事だよ!

ちなみにマンガ好きの●●にお勧めなのがこの本。不動産業界のことがよく分かると思うんで、もう少し大きくなったらぜひ読んで見て欲しいなぁ~。


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