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法人設立は、単なる見栄じゃないですか?

おはようございます。ひらっちです。昨日から各地で大雨が降っているようですが、お住まいのエリアは大丈夫ですか? みなさんくれぐれもお気を付けください。 

<いつもの簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

■「法人化」は、ちょっと儲かり始めたフリーランスの定番の悩み

今日も、昨日に引き続いて「フリーランスの仕事」について書いてみたいと思います。

僕は、フリーライターとして創業し、すでに20年近くになります。そのため、独立したばかりの若いライターさんや、今後起業しようと考えている人から、相談や質問を受けることが結構あったりします。

そのなかでよくあるのが、「ひらっちさんは、どうして法人化しないんですか?」という質問です。

法人化するか・しないか。これは、独立開業したフリーランスの「悩みどころ」の定番。独立・開業について解説するビジネス書などを見ると、ほぼ間違いなく触れているくらいの「あるあるネタ」になっています。

代表取締役社長…。うーん、なんとも甘美な響き(笑)。夜のお店に足を運ぼうものなら「社長さん!」「社長さん!」なんて持ち上げられること請け合い。若手ベンチャー起業家を気取ってイケてる自分に浸れること間違いなしです。

ただ、僕は?というと、ずっと法人化せずに現在に至ります。その理由は単純明快、法人化しても大したメリットがないばかりか、むしろデメリットの方が大きいと感じているからです。

■節税できるのは法人だけじゃない。個人でも方法はたくさんある

法人化の一番のメリットとして、「節税」を挙げる人は多いです。もちろん、個人事業主では使えないような手法が使えますし、節税に有利であることは否定しません。

それでも、個人事業主が使える節税方法がないかといえば、実はたくさんあります。節税しながら退職金をつみたてられる中小企業オーナー向けの「小規模企業共済」は、法人だけでなく個人の事業主でも加入できますし、数年前から、経営者の配偶者も同時に加入できるようになりました。

例えば、ご主人が事業主としてMAXで年間86万円をかけ、さらに奥さんの方でも別に86万円分加入することができるわけです。その分は所得控除となり、大きな節税につながります。

同じように、急に売上があがった時の節税に便利な「中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)」も使えますし、イデコに加入することだってできる。つまり、かなりの利益が出ているスーパーマンでない限り、個人事業主でも節税する方法は十分にある、というわけです。

法人の場合、決算などの業務が煩雑になりますし、ひとり会社であっても社会保険に加入する義務が生じてきます。また、税理士や社労士に支払うお金も発生するでしょう。

さらに、個人であれば赤字の場合、所得税がゼロですが、法人なら赤字でも税金が発生したり、いざ会社を廃業するとなった時にも費用が発生したり…と、とにかくライニングコストがバカにならないのです。

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会社設立を指南するビジネス書をみると、法人化の目安として「売上1000万円」「所得600万円」なんて書いてあるケースが多いように思いますが、この手の本の著者のほとんどが「税理士」です。自分の利益につながるように話を展開する「ポジショントーク」の可能性を十分に考慮すべきです。

あくまで個人的な肌感ではありますが、基本ひとり、もしくは少人数で仕事をするフリーランスの場合、最低10年ぐらいは売上2000万円を維持できるぐらいでないと、法人化のメリットが生まれてこないのでは、と感じています。

節税を考えるタイミングというは、おそらく「絶好調」の時です。今後もこの売上が維持できるか、さらなる成長の青写真をきちんと描けているのか、ちゃんと立ち止まって考えた方がいいと思います。

最近では、僕のまわりでも「法人成り」ではなく、逆に「個人成り」する人がちらほら出てきています。その方がいろいろな面で身軽だからです。

僕が創業した頃には、「法人でないと取引してくれないから」なんて理由を挙げる人もいましたが、今ではそんなケースはかなりレアだと思います。事実、僕自身、誰もが知っているような一部上場企業と直接取引していますし、これだけ個人が活躍する今、取引先を法人のみに限定していたら業務が回っていかない、というのが実情だと感じます。

あなたが法人化を考えているとしたら、もしかしたらそれは「見栄」じゃありませんか? もちろん、株式会社という「響き」も大切だと思います。それで取れる仕事もあるでしょう。でも、もっと大事なのは「中身」です。

法人・個人にかかわらず、「本当の実力」が試される時代だからこそ、目先の「見た目」よりも「内面」を磨くことに注力したいですね。


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