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読者をどれだけ世界にひきこめるか

小説を読んでいて、衝撃を受けたのでこの記事を書くことにしました!久しぶりに小説の書き方にまつわる記事の投稿になります。

小説とは、体験を与えるものだ

「そして、バトンは渡された」「蜜蜂と遠雷」を図書館で借りて読みました。ちなみに、蜜蜂と遠雷は今まさに読んでいる途中です。これを読んでいて、この興奮を文章にしたい!と思い書いています。

当たり前のことですが、私達が生きているうえで、体験できることは私達の世界にあるものだけです。

プロ野球選手の世界、プロの音楽の世界、芸能界。これらの世界に通ずる立場にいなければ、これらの世界のすべてを知ることはできません。外側から見た作られた世界は見れても、その世界を作っている内側を見ることはできません。

小説は、そうした本来は体験できない世界を体験させてくれるものです。

「そして、バトンは渡された」では親がたくさん変わる中で育ってきた主人公の世界。それも、心温まる世界です。
この境遇を体験できる人が世の中にどれだけいるでしょうか?

「蜜蜂と遠雷」は音楽の世界です。私は音楽が好きなので、「のだめカンタービレ」とか音楽が舞台の作品はとても好きです。

どれだけリアリティーを与えられるか

蜜蜂と遠雷を読んでいて、音楽の世界がすごくリアルに体験できました。この世界を知らないはずなのに、各々の登場人物の視点を通して大変さや業界特有のものがリアルに感じられます。

まるで自分が音楽の世界を体験できているような気持ちになり、正直旋律しました。恩田陸さんの小説はどれも大好きなのですが、この人の好きなところはどんなとんでもない世界でも、それが当たり前のように感じられ、そして奇妙に描かれるところです。

蜜蜂と遠雷は恩田陸さんのワールドに比べたら大衆向け?な感じがしますが、この人の世界にハマると本当に抜け出せません!

一時期大好きすぎてこの人の小説しか買っていないくらいハマっていました。

表題に戻ると、「どれだけリアリティーを与えられるか」が小説では大切なことです。

なぜなら、描きたい世界、世界を描いていても読者が物語を読んでいるで止まってしまうと、読者を引き込めたとは言えないからです。

大切なのは、読者がまるでその世界を体験しているかのように感じられるくらいに入り込めること。

そうなるために必要なのが「リアリティー」
リアルに世界を描くことで、読者に物語を体験させることができます。

リアリティーを与えるには?

大事な項目はたくさんあります!

・登場人物が自然に動いている
・物語を変に説明せずに見せている
・その世界を描くための下調べがされている
・架空の世界の場合は設定がしっかりと作り込まれている

登場人物が自然にその世界で生きているのだと感じられると、作品はとても自然なものになります。

作者が無理やり動かしてしまったり、変なことをさせたりしてしまったりすると、途端に物語なんだと自覚してしまいます。

また、文章の書き方もとても大切で、「ここでこれを知ってほしい」と世界の説明を一気に入れたり、キャラの容姿を細かく書きすぎたりしてしまうと、これも興ざめです。

まとめ

読むのと書くのとでは違う。それは間違いありません。私だってわかっていても書けるかと問われれば書けません。

ですが、こうして衝撃を受けるような作品を読むことは書くことにつながります。知らなかった文章の書き方、表現の仕方、物語の展開の仕方、良い作品を研究しながら読んでいけば、「いつしか良いものを書く」につながります。

小説を書かれている方は、書いて実力をつける時間も大切ですが、読んで自分の中に良い物を取り入れる時間もぜひ作ってみてください!


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