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子育てデザイン思考

子育ては日々問題の連続。目の前の問題を解決したら、また問題が出てくる。
子どもが日々変化すると問題も日々変化する。対処する方にも変化が求められる。
その点においては、スピード感が求められる。
対処のやり方を誰かが教えてくれるわけでもないし、本やアドバイスがそのまま使えるわけでもない。
試行錯誤することが多いなか自分なりにやっていた方法が「デザイン思考」に近いやり方だった。

デザイン思考についてはこちらを参照。

1. 観察/共感

何はともあれ、こどもの観察から始める。どんな言動をしているか、体や表情はどんな様子か、食事の量や排便の具合は、などなど。
本人が自覚していないとこを聞き出す。
例えば「お腹がモヤっとする」と言っていたら、「どこがモヤっとするの?」「我慢できるくらい?座っていれば大丈夫?」「ずっと続いてる?時々でてくる?」といった問いを立てる。

2. 問題定義

特に難しいのがこの問題定義。
例えば「お腹がモヤっとする」から、親が解決策として「学校を休む」を提示する。休んでみたら、日中は元気。だけど翌日も「お腹がモヤっとする」と言う。すると嘘ついてる!と親は思う。その時に問題は「学校に行かない」に定義されてしまう。
この流れでは、問題定義が適切に行われていない。
なぜこの子は「お腹がモヤっとする」と言っているのか、さらに掘り下げて観察する。
モヤっとが吐き気に近いとか、熱があるとか、血圧が低いとか、症状があれば、体の問題かもしれない。
いつもはたくさんおしゃべりするのに、口数が少なかったとか、ふさぎ込んだ様子だったとかなら、気持ちの問題かもしれない。
問いかけたら、授業がつまらないとか、先生と合わないとか、出てくるかもしれない。
先生と話してみたら、友達とけんかしたようだとわかるかもしれない。
こういう風に多面的にみて、コアとなる問題を特定していく。

3. アイデア創出

問題が特定されたら、理想とのギャップを埋めるアイデアを出す。そのためにまずは仮説を立てる。本格的なデザイン思考では、価値仮説、課題仮説、ソリューション仮説と分けて考えるが、ここでは大体で考える。
例えば、問題は「授業がつまらない」だとしたら、理想は「授業が面白いと感じる」ことかもしれない。「授業が面白いと感じる」ためのソリューションの仮説として、アイデアをいくつもだしてみる。文房具をお気に入りのものにする、授業の内容について先生に相談してみる、などなど。

4. プロトタイピング

だしたアイデアを元にやってみる。
根本的な解決に至らないアイデアでも、まずは試してみる。優先順位付けは無意識的にやっているように思うが、できる範囲でやってみた方が気持ち的に楽だし、失敗しても許せる。

5. 検証

すぐに結果が出る場合もあれば、しばらくやってみて変化が現れる場合もある。子育ての場合、目に見えて効果が感じられるケースも多いが、効果が現れているか観察することは必要に思う。
ただし、今回うまくいったからといって次の別のシーンでもうまくいくとは限らない。
次はまた1から始める。

とまあこんな感じでやっていると、悩みの中身もわかりやすくなるし、何より子育てを家族でやるためのアイデアを一緒に出し合えて、気持ちが楽になる。


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