『脳の中の経済学』を読んだ備忘録
著者
大竹文雄 大阪大学社会経済研究所教授
田中沙織 大阪大学社会経済研究所准教授
佐倉 統 東京大学大学院情報学環教授
なぜ読もうと思ったか?
帯の『経済学×脳神経科学 そのとき、脳の中では何が怒っているのか?』が面白いと思った
友人に大竹文雄さんの他の著書を勧められてAmazonで見て興味を持って即ポチした
内容
▼構成
第1部 著者3人の対談 不確実性の対処 損失対処 がまん強さに関わる脳のメカニズム(2011.11に行われたサイエンスアゴラの再現)
第2部 がまん強さのより詳細な神経メカニズム 他人との相対的な経済関係に関する脳の反応
▼興味メモ
第1部
・100万円100%もらえるの「100%」威力すごい
・「はずれ1%」の威力すごい
・アレのパラドックス「人は期待する利益が大きいものを選ぶ」
・小さい確率をより大きく見積もる
・大きい確率をより小さく見積もる
・(1万もらいさらに)5000円貰える保証 > サイコロで偶数1万奇数0円
・(2万もらいさらに)5000円取り上げられる<サイコロで偶数1万もらえる奇数そのまま
・得することは危険を冒したくない
・損することはギャンブルを選ぶ「損失回避」
・「確実に取り上げられる5000円」ってコワイ
・1ヶ月後の締め切り(夏休みの宿題)すぐやる価値を感じない=時間割引
・いますぐケーキ(とっても嬉しい)vs1年後ケーキ(実感わかない)
・線条体が時間割引に関係している
・線条体上の方→小さい割引率(夏休みの宿題すぐに終わらせる)
・線条体下の方→大きい割引率(夏休みの宿題ギリギリ)
・割引率を使い分けている可能性
・セロトニンが減ると目先のことしか考えられない
・「100万1年後にもらえる」より「100万1年後に失う」方が衝撃大
・将来のことであっても「損」は割引かない
・約10%の人は「得」でも「損」でも時間割引が同じ
・若い人とお年寄り せっかち
・線条体は大脳皮質から入力受けているところ
・線条体上部→大脳皮質認知的のインプットを受ける→将来のこと考えらる
・線条体下部→大脳皮質情動的のインプットを受ける→目先のこと考える
第2部
・必須アミノ酸トリプトファン(牛乳大豆バナナ)→セロトニン
・すぐもらえる小さい報酬か?先にもらえる大きい報酬か?
・コメディを見る→ドーパミン活性化→将来のこと考えられる
・信頼を裏切られた時線条体の活動大→実際に大きい罰を与える
・オキシトシン→信頼しやすくなる 裏切る率は変化なし
・オキシトシン→視床下部で合成される
・右側の背外側前頭前野の活動を下げる→不公平な提案を受け入れやすい(道徳観がなくなる)
・男性は嫌いな相手の痛みに鈍感
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