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呪われた女 24
立川M生桃
たけのこ婆は、竹藪の山の山頂へ着いた。 祠へ近づくと、そこへ、あのアル中の天狗がいた。
おい。たけのこ婆。わしは、忙しいんだ。一体何の用じゃ。
えっ。わしゃぁ。天狗どんを呼んじゃおらん。
わしは、お前から呼ばれて来た。 お前の悲痛な声が聞こえた。
天狗どん。その声は、いつ頃聞こえたんだい? 2日ぐらい前からお前の事が気になっておった。しかし、今しがた聞こえた声は、お前が苦しんで、助けて。助けて。と聞こえたぞ。
そうかい。しかし、もう遅いんだよ。わたしゃぁ。若い女と会って、約束しちまった。
約束? 何だ。その約束とやら?
たけのこ婆は、若い女と会って話した全てを天狗に話した。
天狗は、お前。それでも良いのか? 本当に良いのか?
寂しくなるのう。 まぁ。そのうち。また。会える事だろうがな。
また。何かあったら、わしは、すぐにお前の所へ姿を現す。心配するな。
そう言って、どこかへ飛んで消えた。
たけのこ婆は、祠へ近寄ると、昔の記憶が蘇った。たけのこ婆の先祖が、この祠を祀った事やその呼び方を・・・。
わたしゃぁ。一体何をしていたんだろね。たけのこの里の事ばかり考えて。
金儲けばかりに夢中になってしまっていた。
祠に近づき。この竹藪の山の神に祈った。すると、あの乞食の男が眷属の鬼を連れてやってきた。
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