男女比にわたしは入るのかい
一つ下の学年に、どんなゼミがあるのかを紹介する時季がきた。毎年ゼミ生にインタビューをして、担当の子がまとめて後輩に渡す。
質問の一つ。胸が痛い。
「ゼミの男女比は?」
全員女子。
見かけ上は。
蛇足だとわかりつつ声を上げる。
「ジェンダー扱ってるゼミだし、男女二元論をあえてそこで否定するのもありかもよ。あ、でも後輩が欲しい情報はそういうことじゃないよね〜笑」
手が震えた。
わたしは女装好きな無性だし、他のゼミ生にも、もしかしたらわたしが知らないだけで「女の子」に見える「女の子ではない子」がいるかもしれない。だから言いたかった。だけど、セリフの後半で言ったことも、十分わたしは理解していた。それと並行で、このゼミだからこそ、男女二元論を否定して欲しい後輩がいるかもしれないことも、わかっていた。
だれも悪くないけれど、まだまだ世の中は残酷だった。
書きながら泣きそうだ。
ごめんねわたし、みんなを騙してるんだ。
わたしみたいに声の震えを隠さなければいけないひとを、減らしていきたい。
ヘッダー(?)は昨日奮発して買った、ずっと目をつけていた期間限定品のアイシャドウ。めちゃくちゃツヤがかわいいし、黄色のアイシャドウがずっと欲しかったのだが、これは理想の色をしていた。
化粧品大好き。
それでもわたしは「女の子」じゃ、ない。
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