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HHCHを吸って描いた小説

この小説は2023.9.23現在、違法成分でない合法のカンナビノイド、HHCHのサディバジョイントを吸って描いたものです。
ろくでなしの傑作です。ご了承ください。



そういえば、あの家なくなったわよね?
そうそう、あの家は古い空き家だったから潰したらしいよ。
あの家に住んでいた2年前のあの人、優しいお方だったのにねえ。
ああ、あの人が住んでいれば、俺たちも引っ越さなければならない事態にならなかったのによ。

街の古い建物から順に潰されていくこの街は、更地にするかわりに衛星アンテナ、太陽光パネル、都市部への水道の確保へのダムの建設等、隣町にもかかわらず過疎化になるのだった。
そこに住んでいた人々も都市部や海外への移住をした。

水、雨、空、気流、大気圏、オゾン層、画竜点睛
風、方向、空間、自転、好転、天変地異
火、熱、光、体感、太陽、感謝、唯我独尊
地、石、岩、岡、谷、山、森羅万象

自然は人間の目には確かにさりげなく美しいまま。だからこそ自分を大切にできて相手のために頑張れる。ありのままなるがままおうせのままなきままに。

僕はこの目でいつも花を見つけて摘んで帰ったらママにあげてママがおやつのその花でハーブティーとクッキー作って食べさせてくれた。
僕が花を摘んでくればおやつがもらえる。だから僕はお花を摘むこととあとお花からフルーツに変わることを教えてもらったからそれも摘んだ。
ママはフルーツタルトとハーブティーを作って待っているそう思って足早に帰ったら



僕の家がなかったんだ。

僕はママを探した。瓦礫だらけでぺしゃんこになったお家にママがいる。待っているんだ。
走り出した瞬間、上から大きな黒いの手が見えた。

僕の家!返してよ!ママは!?ママはどこにいるの!??


あの農家のおばさんの家まで更地になっている。まわりまで跡形もなく消えて木材を運ぶトラック、大きな黒いシャベル車が見えた。

黒いカギの手が僕の隣にガガンと瓦礫を破壊した。

誰が動かしているんだ!?運転席、運転しているの止めて!?

だけどシャベル車と思ったら胴体も車輪もなく黒いカギの手もなくなった。

そして瓦礫が爆発して燃え盛った。

ママ!死なないで!ママ!!どこ!?僕のために家のおもりして待っているの!!ママ出てきて!いるなら早く!!おやつも花もフルーツも押し花もりんごの模写も全部、、、まるこげになっちゃうよ、、、

気がついたら僕も黒焦げ、でも仁王立ちして生きていた。ママも家もハイになった。僕という生き物はそれから徘徊しながら都市部へ行った。

街中黒焦げな僕を見て清潔な服を着た汗を流す人々は逃げるように去っていった。

僕は汚い傷だらけの服を着て歩くのが辛かった。けどこの状態しかいられない。何も持っていないの。
かつての友達の顔がガラスに写って振り向いたら反対車線の歩道にカラフルなスカートを靡かせながら恋人の男と踊っていた。
僕も踊りたい。できるなら久々に目が合った友人と。でも今そんな余裕もない。やる資格もない。

僕はただ街の公園に咲いた花を見て落ちた果実を食べて中毒になっても水道水を飲んで衣服を洗って体も洗ってこの見かけがいつか、この街の人と同じになれれば、それで。

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