#107 無事是名馬

私は5歳から柔道を始め、高校3年生まで続けていました。
私は高校から地元を離れて、富士山の麓にある高校で寮生活を送っていました。柔道生活漬けだった私には父親のような監督がいました。
その時の監督の話をしたいと思います。

監督がいつも、練習後のミィーティングで言う言葉。
『無事是名馬』(能力が多少劣っていても、怪我なく走り続ける馬こそ本当の名馬)を聞き飽きるほど言われてきました。鬱陶しかった記憶もあります。

しかし、今柔道を辞めてもこの先社会にでても私はこの言葉に励まされるとおもいます。

私たち柔道部は高校女子柔道全国大会三冠を目指して日々練習をしてきました。ピリつく空気。焦り。様々な思いが募る道場で監督は言います。
『お前らは強くない。チャレンジャーなんだ。』
そんな言葉をかけ続けられてた私たちは2020年に女子史上2校目となる全国制覇三冠を成し遂げました。

今までこれといったタイトルを取ったことのない私にとってこの言葉はいつでもハングリー精神を湧き立たせてくれる言葉へと変わりました。
タイトルを取ることも大切だけど、過程をしっかり築き上げて、何事にも対応できる自分を作ること。それこそが私が目指す自身の姿なのかもしれません。

スポーツってやっぱ素晴らしいですね。
みなさんも誰かにかけられた言葉思い出して、辛い時には少し休み、次はまた頑張ろうとなったときにその言葉を思い出してみてください。パワーに変わると思います！

#赤髪の男

14代目　あおい