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2023-2024 Bormio(ITA)ボルミオ 12/29 結果

アルペンスキーワールドカップ、2023年の締めくくりは恒例のBormio(ITA)ボルミオです!スピード系種目2連戦の初日 12月29日(金)は、スーパー大回転(スーパーG・SG)です!

残念ながら、日本では放送がありませんでしたがどんなレースだったか見ていきましょう!

Bormio(ITA)ボルミオのコースはこちらで紹介しているので、ぜひチェックしてくださいね!

欠場選手

前日に行われた滑降(ダウンヒル・DH)で、クラッシュしてしまったMarco Schwarz(AUT)マルコ・シュワルツ。

ドクターヘリが出動して病院に搬送されました。インスブルックへ移動して精密検査を行う予定だと、オーストリアチームの公式Xでお知らせがありました。

その後、オーストリアチーム公式Instagramで続報が!十字靭帯と内側半月板の断裂、膝軟骨の損傷があり、今シーズンは終了しなければならないとのこと。

今シーズンとても調子がよかっただけに、悔しいし悲しいですね。もちろん本人が1番そう思ってるはず。
skiweltcup.tv公式Instagramによると、もう手術をして成功したとのこと!早くよくなって、帰ってきてくれることを祈るばかりです。涙・・・。

さらに、Val Gardena(ITA)ヴァルガルディナのスーパー大回転(スーパーG・SG)で8位と、ワールドカップ3戦目で早くも結果を出していた、Franjo Von Allmen(SUI)フランヨ・フォン・オールメン。

自身のInstagramに投稿してくれていましたが、前日の滑降(ダウンヒル・DH)でノーポイントに終わってしまったので、スーパー大回転(スーパーG・SG)のレースはないとコメント。

スイスは選手層が厚いので、トップ10に入った選手ですらワールドカップに出場するのが大変なんですねー。がんばれ!フランヨ!

スタートリスト

スーパー大回転(スーパーG・SG)は、スタートランキングトップ10の第1シードは、スタート順6~15の間で前日のビブドローイベントでくじ引きで決まります。

トップ11~20はスタート順1~5と16~20の間でくじ引きで決まるというルールになっています。

12月29日(金)スーパー大回転(スーパーG・SG)のスタートリストはこちらです!

5.Cyprien Sarrazin(FRA)シュプリアン・サラジン
6.Stefan Rogentin(SUI)ステファン・ロジェンティン
7.Andreas Sander(GER)アンドレアス・サンダー
8.Alexis Pinturault(FRA)アレクシー・パントゥロー
9.Aleksander Aamodt Kilde(NOR)アレキサンダー・オーモット・キルデ
10.James Crawford(CAN)ジェームス・クロフォード
11.Daniel Hemetsberger(AUT)ダニエル・ヒメッツバーガー
12.Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサー
13.Vincent Kriechmayr(AUT)ヴィンセント・クリッヒマイヤー(レッドビブ)
14.Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット
15.Mattia Casse(ITA)マティア・カッセ

出場選手は全部で59人!前回レースから6~15番の第1シードのメンバーが変わっていますね。

Marco Schwarz(AUT)マルコ・シュワルツの欠場もあって、Stefan Rogentin(SUI)ステファン・ロジェンティンとMattia Casse(ITA)マティア・カッセが入ってきました。Stefan Babinsky(AUT)ステファン・バビンスキーが第2シード落ちとなりました。

スーパー大回転(スーパーG・SG)は、まだVal Gardena(ITA)ヴァルガルディナの1戦しかしていませんが、レッドビブはそこで優勝したVincent Kriechmayr(AUT)ヴィンセント・クリッヒマイヤーです。

ここで7勝している地元イタリアのスーパースター、Dominik Paris(ITA)ドミニク・パリスは、前日の滑降(ダウンヒル・DH)でコースアウトしてしまいましたから、リベンジに燃えているはずです!

FIS Alpine公式Instagramでもこれまでの 7勝を振り返る動画がアップされていました!

誰が勝つのでしょうか!?滑りに注目していきましょう!

レース結果

コースは前日に引き続き、かなり硬くしまっている様子!

コースセットは、序盤からふり幅があるものの、コース中盤に差し掛かる「カルチェンティーナ」の急斜面、中盤に大きく飛ぶ「サンピエトロジャンプ」あたりはとても真っ直ぐたてられていて、かなりスピードが出るセクションとターンがきつい箇所とのメリハリのあるセットのようです!

FIS Alpine公式Instagramで当日の朝のコンディションが投稿されていましたが、コースはとても硬そう!テカテカです!この写真はサンピエトロジャンプのところでしょうか。それにしても、コース以外は雪がないですね・・・。

1番スタートで登場した、リベンジに燃えるDominik Paris(ITA)ドミニク・パリスでしたが、序盤でバランスを崩しコースアウト。相性がいいコースで2日連続の失敗で残念な結果となってしまいました。

いい滑りを見せたのが、2番スタートのLoïc Meillard(SUI)ロイック・メイラード!ふり幅があるセットは得意ですから、ミスなくスピードを繋げゴール!まずはトップに立ちます!ふり幅があるところでしっかり板をたわませターンができました!さすがです!

自身のInstagramで、いつもBormio(ITA)ボルミオのレースは楽しい!と投稿してくれていました!

3番スタートで登場したのが、名ダウンヒラーでレジェンドであるKen READ ケン・リードの息子、2世スキーヤーJeffrey Read(CNA)ジェフリー・リード!

中盤のセットが真っ直ぐのところでスピードつなげます!しかし、後半ふり幅があるところで少し後れ、+0.27差で上回ることが出来ません!

Jeffrey Read(CNA)ジェフリー・リードは、こちらの記事で紹介しているのでぜひチェックしてください!

そして、前日の滑降(ダウンヒル・DH)で優勝し波に乗っているCyprien Sarrazin(FRA)シュプリアン・サラジン登場!やはり今日もすごいダイレクトなラインどりで攻めます!

しかし、中盤でまっすぐ入りすぎてしまい、バランスを崩してコースアウト!途中のチェックポイントまでラップタイムだっただけに残念!

第1シードの1番手、Stefan Rogentin(SUI)ステファン・ロジェンティンも大きなミスなくスピードを繋げますが、+0.23差とわずかに上回れません。

今シーズンからスピード系種目に主戦場を移したAlexis Pinturault(FRA)アレクシー・パントゥローが登場!前日の滑降(ダウンヒル・DH)ではしっかりポイントを獲得していました!

チェックポイントをラップタイムで通過!さすがワールドカップ34勝という滑り!中盤で腕がポールに引っかかる場面もありましたが、うまくリカバリーします!しかし、ゴールして+0.01差!惜しいーーーー!

そしてAleksander Aamodt Kilde(NOR)アレキサンダー・オーモット・キルデが登場!昨日の借りを返せるか?!

チェックポイントをラップタイムで通過!途中のチェックポイントも-0.58とかなり速いタイムで通過!ふり幅があるセットのところでも、まったくスキーがずれません!ゴールして、-0.51差と大きなタイム差でトップに立ちます!かなりいい滑りでした!上回る選手が来るのでしょうか?!

続く12番スタートで登場したのが、スーパー大回転(スーパーG・SG)を最も得意とする、Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサー!前日の滑降(ダウンヒル・DH)でも大きなビブからポイント獲得しました!

序盤はわずかに遅れるものの大きなタイム差なくチェックポイントを通過。サンピエトロジャンプで少しタイミングが合わず、伸びあがってしまう小さなミスがありましたが、遅れを最小限におさえて中盤~から終盤へかけてしっかりスピードをつなげます!

第3チェックポイントをグリーンランプのラップタイムで通過!ゴールして、-0.33差でトップに立ちます!!推しがやりましたーーー!

ラファエルについては、こちらの記事で紹介しているのでぜひ読んでみてね!おばさんの推しです!!

続く、前回優勝者Vincent Kriechmayr(AUT)ヴィンセント・クリッヒマイヤー!最初のチェックポイントを-0.47差と大きなリードで通過!そのため、かなりのスピードをもってサンピエトロジャンプに入ります!スピードが出ていただけに、かなり飛んでしまいタイムをロスしてしまいます。ゴールして、+0.47差と惜しくも上回ることは出来ませんでしたが、暫定3位に入ってきます。

そして大本命、Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット登場!最初のチェックポイントからグリーンランプのラップタイムです!

しかし中盤で多くの選手がラインが膨らんでタイムロスをした箇所で同じく、エッジングが長くなってしまいます。タイム差はどうか?!

続くサンピエトロジャンプは、うまく処理できました!ターンも誰よりも速い!ゴール前のスピードチェッカーもトップスピードで通過します!そのままトップスピードでゴールし、-0.98差と圧倒的なタイム差でトップに立ちます!!速い!!映像でみてるだけでもものすごいスピードが速いのがわかるほどでした!

16番スタートで登場したのが、Justin Murisier(SUI)ジャスティン・ムリジェ!前日の滑降(ダウンヒル・DH)で4位に入り、いいイメージをもってレースに臨みます!しかし、サンピエトロジャンプでかなり飛んでしまい、タイムをロスします。そのあともいくつかスキーがずれるターンがあってゴールして、+1.71差の暫定5位!

スイスが続きます。18番スタートでGino Caviezel(SUI)ジーノ・カヴィーツェル登場!最初のチェックポイントはトップのマルコと同じタイムで通過!いい調子!サンピエトロジャンプも大成功!しかし、そのあとのターンでスピードをつなげることが出来ず、+1.92差の暫定8位!

19番スタートは、今シーズン滑降(ダウンヒル・DH)でキャリアベストと調子をあげているNils Allegre(FRA)ニルス・アレグレが登場!途中で遅れますが、後半タイム差をキープ、ゴール前でタイムを稼ぎ+1.81差で暫定6位に入ってきました。

さらに、Stefan Babinsky(AUT)ステファン・バビンスキーが続きます。腕がポールにとられバランスを崩しながらも、ゴール前でタイム差をキープ。Nils Allegre(FRA)ニルス・アレグレと同タイムでゴールします!

そしておばさん注目の若手、Lukas Feurstein(AUT)ルーカス・フォルスタインが登場!応援に力が入ります!昨シーズンCortina d'Ampezzo(ITA)コルティナダンペツォで、43番スタートからの6位に入っていただけに期待が高まります!しかし、ポールに腕と肩が引っかかりあわや転倒というシーンもあって、+2.98差と沈みました。

Lukas Feurstein(AUT)ルーカス・フォルスタインについては、こちらの記事で紹介しているのでぜひチェックしてくださいね!

また前日の滑降(ダウンヒル・DH)で表彰台に乗った、Cameron Alexander(CAN)キャメロン・アレキサンダーが登場しますが、昨日の調子を今日に繋げることが出来ず、バランスを崩しコースアウトしてしまいました。

この時点でのトップ3はこちらです!

  1. Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット

  2. Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサー

  3. Aleksander Aamodt Kilde(NOR)アレキサンダー・オーモット・キルデ

レース中断

30番スタートの地元イタリアのベテラン、Christof Innerhofer(ITA)クリストフ・インナーフォファーが地元の大声援を受けている中、コース中盤でクラッシュしてしまいました。

腕から斜面に叩きつけられるような、危ない転び方をしてコースサイドの防護クッションに突っ込んでから、跳ね返ってコースを滑り落ちていきました。

その間、滑り落ちていくときに動きがなかったので頭を打ってないか、かなり心配に・・・。

そのあと、一瞬痛そうに起き上がるシーンが映りましたが、すぐにドクターヘリが出動。恐ろしい・・・2日連続の出動です・・・。前日のMarco Schwarz(AUT)マルコ・シュワルツのときと違って、担架に乗せてしっかり体全体をくるまれたまま、ヘリで吊り上げられました。なので、足だけではなく違うところも負傷している可能性がありそうです。

skii.italy公式Instagramによると、ふくらはぎに切り傷があったようですが、その後の検査で骨折やその他の身体的な問題は見つからなかったそうです。ふくらはぎの傷はすぐに縫合されたようですが、術後の経過を見る必要があるとのこと。靭帯や骨に異常がなくてよかったですが、早くよくなって戻ってきてほしいです。

いつも思うのですが、後続の選手たちは長い時間レース中断が発生したり、ドクターヘリの音がすることで、クラッシュがあったことはわかると思います。

しかし、この間も自分のレースにフォーカスして集中力を切らさないようにしないといけないわけで、そういう意味でもとてもメンタルが強くないといけませんね。

おばさんは見てるだけでハラハラ、オロオロしてしまうので選手たちはほんとにすごいなと思います。

レース後、自身のInstagramでも状況を報告してくれました。早くよくなって戻ってくるのを祈るばかりです。

レース再開

長い中断となってしまいましたが、レースが再開されました。しかし、後続の選手たちはなかなかいいタイムを出すことが出来ません。

そんな中、好調の26歳 Marco Kohler(SUI)マルコ・コーラーが46番スタートで登場!Stelvio ステルヴィオでのレースは、前日に続いて2回目です。中盤大きく膨らむターンもありましたが、終盤のふり幅があるセットを大きなタイムロスなく上手くゴールまでスピードを繋げ、暫定13位に入ってきます!

FIS Alpine公式Instagramでも滑りを紹介してくれてました!注目されてますね!

続く48番スタートの23歳、Alexis Monney(SUI)アレックス・モニー!前日の滑降(ダウンヒル・DH)でも13位と好調です!うまくスピードを繋げて+2.47差で暫定20位に入ってきました。2日連続でポイント獲得です!

今日はスイスデーと言ってもいいでしょう!出場選手10人全員が、トップ30に入りました!すごすぎます!スイスのスピード系王者のBeat Feuz(SUI)ベアト・フォイツ引退後もスピード系種目は、頼りになる後輩たちがたくさんいますねー!

応援は最後まで続きます!58番スタート、おばさんの推しで地元イタリアの若手Giovanni Franzoni(ITA)ジョバンニ・フランツォーニが登場!

序盤は大きなタイム差なく通過していきます。終盤のふり幅があるセットのところも大きなミスなく通過!ポイント獲得の30位に入れそう!あとはゴール前!しかし惜しくも+3.32差の31位!!あとちょっとーーー!ポイント獲得はお預けとなってしまいました。次のレースに期待しましょう!

すべての選手が滑り終わり、順位が確定!FIS Alpine公式Instagramにもトップ3のタイムが投稿されました!

最終結果

FIS Alpine公式Instagramに笑顔で表彰台メンバーが!Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマットが圧勝でしたね!

Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサーは今季初表彰台です!おばさんうれしいーー!Aleksander Aamodt Kilde(NOR)アレキサンダー・オーモット・キルデも前日の借りを返しましたね!

最終リザルトは、こちらです!

1.Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット(レッドビブ)
2.Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサー
3.Aleksander Aamodt Kilde(NOR)アレキサンダー・オーモット・キルデ
4.Vincent Kriechmayr(AUT)ヴィンセント・クリッヒマイヤー
5.Justin Murisier(SUI)ジャスティン・ムリジェ
6.Stefan Babinsky(AUT)ステファン・バビンスキー
6.Nils Allegre(FRA)ニルス・アレグレ
8.Loïc Meillard(SUI)ロイック・メイラード
9.Alexis Pinturault(FRA)アレクシー・パントゥロー
10.Gino Caviezel(SUI)ジーノ・カヴィーツェル

滑降(ダウンヒル・DH)に続いてやはり、Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマットがレッドビブとなりました!

レースのハイライト動画が、FIS Alpine公式YouTubeにアップされています!Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマットはもちろんですが、Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサーの滑りもぜひみてほしい!!

今回のレースも、タイム差がつく展開となりポイント獲得の30位はトップから+3.17でした!

FIS Alpine公式Instagramで優勝の滑りが投稿されてますよ!スピードチェッカーをトップ通過しているところもばっちり映っています!

2023年は、やはり王者Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマットの優勝という締めくくりとなりましたね!これからのレースもどれだけ勝つのか注目しましょう!

2024年最初のレースは、Adelboden(SUI)アーデルボーデン!大回転(ジャイアントスラローム・GS)、回転(スラローム・SL)が開催予定ですよ!日本人選手も出場するでしょう!日本でも放送があるのでぜひチェックしてください!


この他にもアルペンスキーワールドカップについての記事を投稿しています!マガジンにまとめているので、こちらもぜひ読んでみてね。


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