【世界一周・旅のカケラ #35】チャーン島のハイライトは、心に刻まれたオーシャンビュー
全体的に、チャーン島での時間は「苦痛:心地よさ」が、7: 4くらいだった。
その一、お金の価値観が違う人と旅をするべからず。
その二、私に好意のある異性と旅をするべからず。
この2つのルールを破ったせいで、いかに折衷案を見出すか、そしていかに交わすか、ということにエネルギーが奪われて、結局常になんか(疲れるなぁ)という状態に…。
もちろんこれは、(私も行きたかった方向だし、相方がいるとちょっと楽だしな)と頭で考えた私の自業自得。
今の私なら選ばないだろうけど、ラオスを早急に引き上げた後の、穴埋めとうか、(でもこれだけ楽しめたもんね、私!)という経験を作りたかったのだろう。汗
お金の価値観に関しては、アラフォーのエアライン勤務、独身男のそれと、20代半ばの貧乏バックパッカーが同じなわけがないだろう。
それでももし最初に、「よしmia、任せとけ!俺が全部払ってやる!」と言われていたら、もしかしたら違ったのかもしれない…。いや、そしたらきっと一緒の旅は断っていただろう。笑。
好きでない男に借りを作るわけにはいかない…。乙女心は、やっぱり複雑なのだ。
*
その洗礼は最初の夜。彼がホリデーで何度も来たことのある大好きなチャーン島を訪れ、シーフードを楽しみにしていたのを知っている。
だけど、こういうタイのリゾート地のシーフードは、ビーチの上にテーブルセットを出した風で、いかにもリゾート色が濃く、値段も貧乏バックパッカーにしてはなかなか厳しい設定なのだ。
だから別に、それぞれにわかれて食べにいったってよかったのだけど、彼が一緒に入りたがり、「ここはどう?」と提案してくる店がことごとく高くて、断るのも疲れて私の方が折れてそのうちの一軒に入ることになった。
あのね、誤解のないように言っておくと、これがもしジョンとのディナーなら喜んで払うんだよ、ということ。ま、ジョンの場合はいつもすべて払ってくれる(し、彼にならそうお願いしたい)のだけれど…。
それでもせっかくなので、私も楽しもうと奮発してシーフードパスタとココナッツシェイクを注文。いやだいたい、タイにいたらタイ料理が一番美味しいに決まっているのに、シーフードパスタ。笑
シーフードとソースは美味しかったけれど、パスタはアルデンテからは遠く離れた代物ではあった、かな。
そして「miaもこれ、食べてみ!」とアミールより嬉々として、シーフードバーベキューの施しを受けるのだった。
正直、ちょっとみじめな時間を過ごしたんだよね、このとき。
そして本当に心に誓ったの、自分を曲げてまで人に合わせた食事をしない、と。
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こういう摩擦により生まれた、私の心のささくれを大きく包み込んで癒してくれたのは、オーシャンビューだった。
まず、宿がよかった!
玄関からビーチ、徒歩5秒。
バンガロー自体は、ボロボロで、床はすき間だらけ。それに蚊避けのカヤがなんだか臭いし、トイレめっちゃ遠いし、夜道の野犬怖いし…。
でもね、このロケーション出されたら、秒でOKしてしまう!
一泊250バーツで、共通トイレ。
あと50~100バーツアップで、トイレつきだった気が…。アミールはもちろんそっちの部屋をゲットしてたわ。
でもね、もう一度、これ、ドーーーーン!
うそみたいでしょう、こんな景色。
一晩中、ザーザザーーーー、ザーザザザーーーー…と、打ち寄せる波の音が聴こえていたよ。まるでビーチでキャンプしたかのようだった。
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そしてもう一ヶ所。
滞在中も価値観の違いや、またアミールに「私とジョンの未来はない」としつこく否定され続けたことによるストレスで、彼の印象はよい方へ上書きされることはなかったのだけれど、ここへ連れて行ってくれたことだけは、心からお礼を言いたい。
この、ビーチにせり出したカフェレストランよ…!
満ち潮のため、到着するまでに不安定な足場をロープつたって渡ったり、水のなかを歩いたりして軽くアドベンチャー!
落ちていく太陽が、私とアミールの冒険を照らしてくれている。壮大で美しく、ただただそこにいることに感動していた。
海の上の、バルコニー風のテラス席からは水平線と、沈んでいく太陽が美し過ぎてしばらく息を飲んだ。
あまりの絶景に、ここで夕食を取ることにした私たち。ここでは意見が一致した。
彼はトムヤムスープ&ライス、私はハンバーガーとポテトを頼んだ。ビーチリゾートの2/3くらいの金額で、この席料を考えるとマイペンライ(問題なし)!
私がハッピーだから彼もハッピー。
そんな、ただ平和な時間が過ぎていった。
これは、完璧なチョイス。アミール、どうもありがとう!
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