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量子力学と意識と教師なし学習

量子情報からの意識の創発に関する一見解

前提

世界、宇宙は量子情報から出来ていると仮定しよう。言ってしまえば世界の実体は大量の0と1の列と、それへのユニタリ変換だけであると仮定して話を進める

具体例も書いておこう。
まずは世界を意味するビット列

000000000111100010101010010
110000001111101011101010100
001000000111000000001111101
……

なんかこんな風に無限に続くバイナリ列を適切な方法でパースすると我々人類が今生きている宇宙の実像が浮かび上がってくるという風に考える

また、東京から大阪に遊びに行くのような行動はこのバイナリ列へのユニタリ変換として記述できる。つまり、このバイナリ列を巨大な量子ビットとみなし、任意のユニタリ変換をUと書けば

$$
\ket{\psi_{大阪}}=U_{東京→大阪}\ket{\psi_{東京}}
$$

みたいにかける。これは

$$
\ket{\psi_{東京}}=U\ket{\psi}
$$

みたいな操作を事前に行って、私が東京にいる部分を取り出している

バイナリ列からどのようにして情報を取り出すか

以下では簡単のためにバイナリ列を

0110

のような非常に簡単なものに限定しよう

基本的にはこいつに測定器を取り付けて情報を取り出すと、その情報を認識した意識が

「ああ、これはゼロだからりんごですねぇ」

などと解釈してそこにりんごがあるとの認知を得る

どうやって測定すれば情報が得られるのかとかに興味のある方はPOVMで調べてみてね

問題点

上でさり気なく0はりんごなどと書いたが、私は0がりんごを意味する情報であるなどとどこで知ったのだろうか

問題点はそれだけではない

0110

という情報をどのようにパースすれば良いのか世界に対する事前知識がないとさっぱりわからないのである

もしかすると世界を見るためには

0/110

とパースする必要があるのかもしれないし

01/10

とパースする必要があるのかもしれない

また、仮に

01/10

とパースする構造だったと仮定しても

01がりんごで10がみかんなのか、前半の01がりんごで後半の10はりんごの座標なのかを、「世界はこうである」という前提知識なしでは把握することが出来ない

何が言いたいかというと生まれたばかりの赤ちゃんは電磁波や音で溢れた世界の正しい認識方法をどうやって学習するのかということである。本質的に世界が情報でできているのならば、情報の正しいパースの仕方を学ばないと世界を正しく認識できない。それがりんごなのかどうかすらわからない

世界の見方の学習と意識の創発

幸いにも世界は情報の洪水である

そこで、赤ちゃんは大量の情報を教師なし学習して世界の見方を学んでいるのではないかと考える。要は世界に満ちているバイナリ列をどうやってパースすれば良いのかを、データ列のクラスタリングの仕方と読み替えて学んでいるのではないか

そして、そうやって形成された世界の見方のモデルこそが人間の持つ意識の正体なのではないか

例えば

0110

という情報の列がどこにどういうパターンで出現するかがどんどん脳に入ってくれば

000011000010

の時はこうやってパースする、

10001001100000

の時のパースの仕方はこう、という風に人間はどんどん学習していく

それこそが情報により構築された世界を人間が自覚する方法であり、その自覚を行うための学習モデルを意識と呼ぶのではないか

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