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フィンランド幼児教育×HEI SCHOOL


初めまして、これからYakkoと一緒にフィンランドの幼児教育を紹介していくChisatoです。私はフィンランドでラヒホイタヤの資格を習得し幼稚園で非常勤としての勤務経験と首都圏内で派遣会社経由で正規の先生がお休みの時に臨時で入る職員をしていました。


近年どんどんフィンランドの教育が世界で注目を浴びるようになってゆき、それに伴いフィンランドの幼児教育が世界にどんどん輸出されるようになってきています。日本でもフィンランド教育に関する本や講演が増え、フィンランドといえば教育が定着してきましたね。

フィンランド教育を日本の現場でどのように活かせていけるでしょう?

日本教育とフィンランド教育をどのように混ぜて行けばよいのかという疑問について何人もの保育士さんとお話して、私もずっと考えてきました。その方法はいくつもあると思いますが、まだ具体的は見つかっていません。これからこのブログやワークショップを通して色々な人と一緒に方法を見つけていけたらなと思います。みなさんも私たちと一緒に考えていきませんか?


今回は2015年から始まった世界に向けてフィンランドの幼児教育のコンセプトと製品を販売するHEI SCHOOLをご紹介ししたいと思います。実際にヘルシンキ市内にあるHEI SCHOOL Ruoholahti にも見学に行ってきました。

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フィンランド教育が世界的に知られるようになってから、フィンランドは教育コンサルティングという形で幼児教育の分野で世界と交流して来ました。しかし、拡張性に乏しいコンサルティングだけではフィンランドの幼児教育の心髄を十分に伝えることが出来ないと悩んでいました。そこでもう一つの世界的に有名な分野、北欧デザインと現地の協力を得てフィンランド幼児教育のコンセプトに持った幼稚園を設立しようとなりました。
このHEI SCHOOL(Helsinki International Schools) がヘルシンキ大学との共同で2015年に創業されました。HEI SCHOOLはフィンランド幼児教育のコンセプトと北欧デザインを使ったモデル特許として提供し、そこにヘルシンキ大学の教育学部とデザイン学科の学術論文や研究を基に作成されたカリキュラム、保育者育成講座、教育教材や地域の起業家へのオペレーションサポートも含めました。2017年に中国に第1号HEI SCHOOL幼稚園が設立され、そこから韓国、オーストラリアなど各国で設立されました。

(動画は英語のみです)
HEI Schoolは分野横断型チームによって運営されています。チームには幼児教育の専門家以外にデザイン、建築の専門家などが自分の専門視点から幼児教育についてアイデアを出し合っているそうです。

" 世界が常に変わっていく中で、どうして子供たちに答えをあげるのですか。答えをあげる代わりに、子供たちの能力を強化して、自分で質問出来る能力を伸ばせるサポートをします"
ーHEI SCHOOL


フィンランドの教育システムは子供たちの学習と成長をサポートするために、子供に強制することなく多過ぎない、早過ぎない学びを提供しています。みなさんはどんな時に一番学びますか?子どもに限らず、大人も好きなもの、興味のあるものを学ぶ時が一番意欲的に学ぶはずです。

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"フィンランド的考え方では、PISAランキングの意義は取るに足りません。PISAは血圧測定のようなもので、時々自分たちの方向性を確かめるうえではよいですが、それが永遠の課題ではないのです。教育上の決定を行う際、PISAを念頭に置いてはいません。むしろ子どもや若者が将来、必要とする情報こそが大事な要素となります" 
ー教育専門家 パシ・サルベリ

フィンランドの教育専門家 パシ・サルベリ氏は2016年に上記のようにフィンランドの教育について回答しています。HEI SCHOOLも子供たちは学校やテストのためだけに学ぶことはなく、学術を超えた生涯学習の基礎を学ぶとしています。


学校で5つのことを大切にしています
1.好奇心 & 創造性
2.積極的な参加
3.信用の文化
4.持続可能な生き方
5.どこでも、いつでも学べる


2番はフィンランドで多くの場所で実施されていて、なるべく多くのことを子供たちは意見を言うことが出来、自分たちで決定することが可能です。私の働いていた幼稚園ではお誕生日の子供は先生と2人でケーキを焼いてクラス全員に配るという習慣がありました。その時は、子供は自分でケーキの種類を決めることが出来ました。その他はクリスマス会での出し物を5歳児クラスの子供たちは自分たちで考えていました。日本ではどうですか?
保育の中で子供たちは何を自分たちで決めることが出来ますか?

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最後に...
フィンランドの幼児教育で子供たちに求められることは私たち大人が社会で求められるものと同じかのだと感じています。そして日本もフィンランドも目指しているものは同じで、環境や社会がどんどん変わっていくのに対応するのに日々追われている現状も同じです。

フィンランドは小さなことやいつものことを学び場としてカウントしていて、子供のペースを徹底しているように感じます。
森に行けば、そこで見つけた落ち葉が動物に見える話しを子供としながらみんなで拾います。保育園に戻って何という名前の木なのかを図鑑で調べたり、虫眼鏡で観察したり、葉っぱは季節によって色が変わることを輪になってみんなで話したり、葉っぱに関する絵本を読んだりします。次の日はその落ち葉を使って制作をします。作品を教室内に展示してお迎えの時に作品を保護者にも見せ、子供に何があったかを説明してもらいます。そう、フィンランドの教育者は魔法使いではありません。しいて言うのであれば、小さいことを発見することが上手な研究者だと思っています。

忙しい毎日なら見過ごすような小さい出来事を子供の成長のペースに合わせて、なんでだろう?どうしてそう思う?と問い続ける教育を根気よく続けることをフィンランドで働く時は同僚と同じように私自身も心掛けてます。

これからも発信していくので、イイネやシェアよろしくお願いします。
では次はまた違う話題で会いましょう!
ここまで読んで下さってありがとうございます。


モイモイ


Chisato

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前回のブログでお話しした穏やかな空間について
2019年11月2〜4日開催の森のようちえん全国フォーラムのフリー分科会でより詳しくお話しさせていただく予定です(こちらはすでに参加締め切りされています)

2019年11月16日(土)
名古屋で帰国報告会兼フィンランドのについてのワークショップを行うので興味のある方はぜひご参加ください
10名限定の小さな会です


文字だけでは伝えきれないフィンランドの雰囲気や保育の様子をワークショップではお伝えしていく予定です
またインターネット上には載せられない園内の様子の写真や動画、またフィンランドの保育現場にあるおもちゃなども用意します

今後も東京会場や色々計画していますのでよろしくお願いします。



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参考資料
https://finlandabroad.fi/web/jpn/ja-current-
https://www.heischools.com/affairs/-/asset_publisher/h5w4iTUJhNne/content/-q-a-/384951

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