"Älä kerro -kysy! " 語るな-質問しろ!フィンランドの児童精神科医の伝えるメッセージ
4月7日にSatakieli ohjelmaが主催の児童精神科医ヤンナランタラさんのオンライン講義 “Vahva mieli – kuinka tukea lasta poikkeustilan aikana?/ 強い気持ち-緊急事態中にどのように子どもをサポートしていきましょう?に参加しました。
Satakieliとは重度聴覚障害の子どもと若者を支援している団体です。当事者だけではなく彼らの家族や職員に向けても情報、マテリアルや講演を提供しています。今回の講演は障がいに関係なく使える話し方や考え方でした。
(写真はYLEより)
児童精神科医ヤンナ ランタラさんは児童精神科医で3人の子どもの母であり、今までに3冊の本を執筆しています。フィンランド国営放送Yleや北欧諸国とフィンランドにおいて最大の契約制新聞社:ヘルシンキ新聞でコラムニストとしても活躍していました。フィンランドで支持されている彼女のオンライン公演には緊急事態の中でフィンランドが大切にしていることのメッセージが散りばめられていました。
"Älä kerro -kysy! "
語るな-質問しろ!
子供の世界観で物事を見ようとしていますか?
彼女は子供の目線に立つことは重要だが子供のやり方で表現する必要はないと言っています。愛のある強制をすることをお勧めしました。
どういう意味でしょうか?
会議があるので急いで会社に行きたいお母さん、なのに子供はグズグズして着替えが進まない。そんな時に"早く行かないと会議に遅れちゃうから、早く着替えてよ!困らせないで!"
児童精神科医ヤンナさんは上みたいな状況の時には、子どもには着替えたくない理由があり、会議の重要性はわからないのです。それでもお母さんは急がないと間に合わないので、子どもは急いで準備しなくてはいけない状況は変わりません。
そんな時はこんな話し方にしてはどうかと
話し方の例を彼女が教えてくれていました。
"あなたの気分が乗らない気持ちをね、理解するように努力するよ。
でもね、私は時間がないこの状況はイライラするんだよ"
コロナウイルスの質問に答えるには?
子どもや若者からコロナウイルスについて質問をたくさん受けていると思います。フィンランドでも多くの大人がどのように答えればよいのかわからないと話しています。友達と遊んだら感染するの?咳が出たらコロナウイルスなの?死んじゃうの?
講演の間に質問を受け付けており、その中の1つを紹介します。
"コロナウイルスで私も死んじゃうの?
死んでも、死んだおじいちゃんおばあちゃんにまた会えるしいいよ"
児童精神科医ヤンナさんは
"そうだね、コロナウイルスで死んでしまう人もいるよ。亡くなった人にまた会えるっていうそんな考えもあるよね。私は、あなたにまだ生きていて欲しいよ"と答えるよと話していました。
児童精神科医ヤンナさんは思い切って子どもと一緒にこの状況を受け入れる姿勢になりましょうと話し始めました。それから次には自分も全部わからないと自覚しましょう、それから今の状況での共通理解を見出しましょう。子供は遊びながら情報を理解していくので十分に遊ばせてあげましょう。
話すのではなく、質問しましょう!
子どもにどんな質問をすれば彼らの世界観に入り込んでいけるのでしょうか?明日にでもゆっくり時間をとって、彼女の教えてくれた質問をしてみて下さい。
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・どれぐらいコロナウイルスが怖いと思っていますか?
・これと同じぐらいの大きさ?-体で表現しながら
・コロナウイルスについてどのように聞いたの?
・コロナウイルスについてどう思う?
・コロナウイルスについて考えたいですか?
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最後に
児童精神科医ヤンナさんはどんな気持ちもそれはそれでいいので受け入れましょうと話していました。相手の目線に立って、その人に合った言葉で話すこと。そして相手をよく知るために質問をすること、話を聞くときはたっぷりと時間を取ること。なによりも相手に興味を持つことが大切だということが出てきました。フィンランドでは根本にこの考えがあり、その上に色々なものが積み重ねられているのだなと感じました。
みなさんはどうですか?
普段の生活でどんな気持ちもそれはそれでいいので受け入れること、相手の目線に立つこと、相手に合った言葉で話すこと、よく知るために質問をすること、たっぷりと語り合う時間を取ること、相手に興味を持つことを大切にしていますか?
Chisato
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児童精神科医ヤンナ ランタラさんの情報
Janna Rantala
HP
https://www.jannarantala.fi/
Blog
http://taahanpistaakampoihin.blogspot.com/p/janna-rantala_3.html
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Satakieli Ohjelma
https://www.satakieliohjelma.fi/
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