新しい価値観とわたしたちの在り方 - マルクスガブリエルの提唱する次世代の価値観とは -
こんにちは。プロモーションチームの弘田です。
突然ですが、皆さんは自分の価値観について、考えたことがありますか？
「価値観の違い」
よく、話題になるフレーズですよね。
個人的には夫婦間の話でよく聞くフレーズだなと思うのですが
例えば、
・お金の使い方
・休日の過ごし方
・優先順位のつけ方
などの中で、
その人が大事だと考えているものや価値を見出しているもの、それがその人の価値観なんだと思います。
自分の価値観ってなんだろう？
自分自身に置き換えて考えてみました。
■お金の使い方
私はあまり、なくなるものにはお金をかけない方だと思います。
たくさん外食してお金を使うよりも、家具やお洋服にお金をかけたいタイプ。
これも価値観の１つ。
■休日の過ごし方
よほど体調が悪いときを除いて、基本的に外に出ないと気が滅入ってしまいます。
家でごろごろしたり、動画見たりゲームをすることにあまり意義を感じず、
公園でパンをかじったり、知らない土地に行ってみたり（最近はあまりできませんが）する方が充実していると感じるタイプ。
これも価値観の１つかと思います。
今あげたのは、私個人の価値観でした。
合う人もいるだろうし、合わない人もいる。
世の中の価値観とその変化
さて、では、世の中の価値観ってどんなものがあるのでしょうか。
ちょっと考えてみました。
もちろん世の中、とひと括りにできるわけではないので、みんながみんなそうとも限りませんが…。
例えば、
・経済的に成功していれば人生にもそれほど困らない
・1つの会社で粛々と9時～17時で働くのが当たり前
・会社には家が近い方が通勤時間が短くて済むからいい
など。
しかし、特に2つ目、3つ目はそうだと思いますが、これらの価値観はここ半年ほどで崩れてきているし、「新しい価値観」になってきていると感じます。
終身雇用が難しくなった今、「副業」はいまや比較的多くの会社で認められてきているので、1つの会社だけに属するのではなく他の収入源を持つ人が増えてきました。
在宅勤務が浸透してきた今、「満員電車での通勤」という毎朝夕のイベントは減少し、通勤時間を気にしなくてよくなった結果、家が会社に近い必要がなくなり、引っ越したりする人も出てきました。
実際私の身の回りでも、少し会社に遠くてもいいからより広くて快適な家に引っ越した方も何人かいますし、私自身ももっと広い部屋に引っ越したいな、と考えています。
また、在宅になったことで9-17時、というような労働時間にあまりとらわれず働けるようになったりしたことで、家族との時間を大切にして働く時間をフレキシブルにする方も出てきました。
このように、ただ世間的な話としてだけでなく、身近な話としても、「価値観の変化」というものは訪れていると感じます。
皆さんはどうでしょうか。
マルクス・ガブリエル氏が提唱する新しい価値観
少し話は変わりますが、GoogleやAmazonをよく使われる方、多いのではないでしょうか。
私自身も、毎日検索ではGoogleを使いますし、Amazon Prime会員になって買い物をします。
いわゆるGAFAと呼ばれる企業が提供するサービスは、いまや私たちの生活になくてはならないものになっています。
ですが、言い方を変えれば、それらに支配されている。
そう考えを提唱しているのが、ドイツの哲学者のマルクス・ガブリエル氏です。
ガブリエル氏は、GAFAの台頭を「デジタル全体主義」と呼んでいます。
全体主義とは、個人の利益よりも全体の利益を優先するような政治体制のことを指します。
ではデジタル全体主義とはどういうものか。
Amazonを例にとって考えてみましょう。
私たちが買い物をしたり、ほしいものリストに入れたりしたもの、それらはすべてデータです。
1人1人のデータを集めると、かなりのビッグデータになります。
そしてこのデータは、これからの買い物に役立つよう分析・活用されて、おすすめの商品をサジェストしてきたりします。
一見「便利だな」と思いますが、こういった情報を集めたビッグデータ、そしてそれを活用したアルゴリズム的なものは私たちには開示されていません。
それにあまり気を留めず、「便利」に甘んじて個人のあらゆる情報についてAmazonをはじめとする一部の企業にタダで提供し、知らぬ間に支配されているにもかかわらず、私たち個人もまた、それに従うことに慣れてしまっています。
ゆえに、公的な領域と私的な領域の区別がなくなっているというのがガブリエル氏のいう「デジタル全体主義」であり、懸念している点です。
そしてそれらへの対抗策を打つための「デジタル革命」が必要と述べています。
先ほどは、今変わってきつつある価値観の話をしましたが、GAFAについてはまだ当たり前のものであり、これらが変わっていくべき、というのは馴染みのない価値観です。
ですが、これは恐らくこれからの「新しい価値観」の一端なのでしょう。
今後はより一層、今まで想像しえなかった事柄・新しい価値観・New Normalが出てくるはずです。
変化の激しい世の中で生き残っていかないといけない、それは個人も企業も同じと思われます。
ではそうした中で、今の社会に対してどういう考えを持って今後の生き方、働き方、施策を考えていかないといけないのか。
一歩先の考えを持つためには、ガブリエル氏の話は非常に有益であるといえます。
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