「やりたいことがない」という現代の病気について思うこと。
こんにちは。株式会社Works Human Intelligenceで新卒採用の責任者をしている池田と申します。
今日は、はじめての仕事探しをしている学生さんたちと話している中で、私が感じることについて書いていきます。
「はたらく」ということに向き合う人が「はたらく」を考える時の材料になればいいなと思います。
はじめに
簡単にですが自己紹介をしておきます。
私は、2015年に新卒でビズリーチというHR系スタートアップに入社し、2年半セールスのお仕事をした後、転職して弊社に人事として入社しました。
就職したりHR系の営業したり転職したり新卒採用したり中途採用したり、思えばずっと人の人生を考える20代でした。
本題:学生さんによく相談されること
「やりたいことがないです」と相談されることがとても多くあります。
私はこれって現代の病気だと感じます。
「やりたいことがないという病気」ではなく「やりたいことがないといけないと思い込んでしまうという病気」です。
なくていいんです、そんなものは。
普通ありません。
ある方が変なんです。(あったら駄目とは言ってない)
「でも就活してると必ず『やりたいことって何?』って聞かれるし」という人向けに、なぜ必要ないか、ということを説明します。
知識と経験のはなし
もしあなたが一番やりがいを感じられる仕事が「繊維商社で、駐在員が駐在するためのVISAや家、航空券等を手配する仕事」だったとしましょう。
これらの仕事のやりがいを想像することってできますか?
実際にパソコンでどんな作業をしてるかとか、誰とやり取りするかとか、リアルなイメージを湧かせることってできます?
無理ですよね。そうです。
これに限らず、世の中のほとんどの仕事は「やってみないとわからない」んです。
一方、多くの人が憧れる仕事があります。
「商社マンとして世界を飛び回る」「コンサルタントとして企業の経営課題を解決する」とったものです。
この差はなんでしょう。
シンプルです。プロ野球選手と一緒です。「なんかカッコいい」んです。
ただ実際のところ、みなさんがこの「なんかカッコいい」仕事でイメージできていることと、先程の「なんかよくわからん」仕事でイメージできていることの量は一緒です。
どちらもイメージに騙されているだけです。
やったこともないことは理解できるわけがないです。
歴史のはなし
日経新聞って読んでますか?
読んだ方がよいですよ。
日経新聞に「私の課長時代」というコーナーがあります。
有名企業の経営者たちが、自分のキャリアを振り返るという内容です。
ここでもそうですし、もう少し若い、ベンチャー企業で出世した人の記事も読んでいて思いますが、「新卒の頃からやりたいことが明確で戦略的にキャリアを積んだ人」なんてほっっとんど見たことがありません。
私の知る限りはゼロです。(いても忘れました)
もっと歴史のはなし
そもそも人間が「やりたいこと」で悩むようになったのなんて、ここ数十年の話です。
マンモス狩っていた時代に「私のやりたいことって狩りじゃない気がするんだよね」とか言ってたら飢えて死ぬだけです。
産業革命の時代に「私、将来は起業したいんだよね」なんて言えません。
工場で16時間働かないと死ぬ時代です。
みなさんが就活する時に「やりたいこと」で悩むのは、人類の歴史からしたら非常に珍しいことであるということなんです。
現代の病気、というのはそういうことです。
あらためて言いますが、「やりたいこと」なんていうのはないのが普通です。
ちょっと理解してくれました?
自信を持って「やりたいことがない」就活をしてください。
おわりに
このまま続けるとものすごく長くなりそうだったので、この辺でやめにします。
恐らくですが、ここまでの内容を読んだ方の何名かは、2つの疑問を持つと思います。
①「じゃあどうやって企業を選んだらいいんですか?」
②「とはいえ、志望理由の中でやりたいこと聞かれるじゃないですか」
の2つですね。
これらについてはまたどこか、みなさんとお会いできた時にお話しようと思います。(弊社に応募してくれればまあまあの確率で会えます)
それでは。
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