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【カービィのエアライド】スリックスターよりソープと侮る不埒な魔獣へ


お友達と一緒に楽しく遊べる著名ゲーム勢揃いなゲームキューブのソフトの中でも随一の遊びやすさ・奥深さを誇る
カービィのエアライド
レースを飾るオリジナル曲はもちろんかっこよく、どこか聞いたことのある曲や、発売当時放送していたアニメ 星のカービィのサウンドまで流れ、子ども心をくすぐってきます。
なにより左手だけでも操作できる簡単ながら独特な操作性、個性豊かなエアライドマシン、勝ち負けだけではない遊び要素が友達と過ごす時間を一層楽しいものにしてくれますよね。
さて、発売からちょうど10年(……ということはアニメカービィ終了からも10年)経ってなお愛され、記録更新もされ続けているこの名作。さっそく思い出してみようではありませんか。
是非マシンを選択する画面を想像してみてください。さて、どのマシンを選びましょうか?
おっとお待ちください。こっちのマシンはいかがです?可愛いでしょう?
そうでしょうとも。こちらは最強で最狂にキュートな最高のマシン スリックスターです。
本日はこのスリックスターの魅力を存分に感じていただきましょう……。
 
 

スリックスター
 
3つの球が本体の周りをくるくると回る、
個性的なデザインのエアライドマシン。
操作感も個性的で、普通に走るとほとんど曲がれず、
プッシュしてもツルツル滑ってしまいますが、
チャージダッシュによる独特のドリフト走行が楽しめます。

公式ページ エアライドマシンカタログより


滑る、曲がらない、いざドリフトしようとすると勢い余って180度回転しちゃう、カメラが暴走しちゃう、あんまり速くない……
そんな理由で私の周りには誰もスリックスターを使う人はいませんでした。
でも当時私は思いました。スリックスターこそ、カービィのエアライドというゲームを象徴している素晴らしいマシンだと。

カービィのエアライドの基本は
 
カーブがせまってきたら、プッシュして、地面を横すべりしながらチャージをためて……チャージダッシュ! 以上。
 
……と、たったこれだけです。ゲーム内や公式ページで再生できる”あそびかた”参照。

私は他レースゲームでも、ドリフトするのが好きでした。”横すべり”走法なんて私にとっては快感そのものです。
そして……
スリックスターというのは、横すべりするために存在しているようなマシンでした。
進行方向に速度を維持しながら横すべり。時には壁を滑るように、時には直線を縫うようにして。これまたはやいことはやいこと。
ゲームのカメラ(画面)操作が得意な私にとって、スリックスターが持つ特徴というのは利点しかありませんでした。

もはやマシンを走らせるのではなく、滑らせるのです。

スリックスターを高速で滑らせる快感……そしてその時のスリックスターの芸術性は他のマシンとは比較になりません。
ああ、スリックスターのなんと美しい事か!
おはじきを思わせるなめらかなフォルム!それにちょこんと乗るカービィ!
そのボディを文字通り弾くように加速させ、カメラを乱れさせながらも横にすべらせていくのです。プッシュしてすべらせていると、いやでもチャージがたまっていく!
スピードを増すごとにきゅるきゅると回転する三つの球の回転速度もぐんぐん加速。
そしてきらきらと輝き、狂おしいまでにぎゅんぎゅんと上り詰め、きゅんきゅんと喘ぐのです!下手糞なプレイヤーはたまらず暴発して果ててしまうんですって。やーねー。

はぁ、なんて愛おしい……。

ゴールした暁にはそれはもう恍惚としてしまうこと間違いなしでございます。
貴方様もスリックスターを指名し、ゴールへといってしまわれてはいかがでしょう。
え、うまくいかず暴発するって?はしたない人ですねぇ。星の戦士なら醜態をさらす前にゴールしてみなさい!
 
 
 
今となっては横すべり含め特殊走法なるものが確立されているらしく、スリックスターの愛らしい姿とその実力を動画で簡単に眺めることができます。いい時代になったものですね。


2013-07-21公開
#9 【カービィのエアライド】スリックスターよりソープと侮る不埒な魔獣へ

NavelFilmブロマガ Navel Magazineにて掲載

あとがき


ナビトラッカーズの記事でも例に挙げたカービィのエアライドを題材に、その中に登場するスリックスターというエアライドマシンにフォーカスをあてて、カルト的人気を誇る映画やお色気作品か何かを思わせるかのような表現で面白おかしく執筆した記事でした。そのおかげなのかはわかりませんが、小馬谷氏の編集と編集後記の筆もかなり"ノッていた"覚えがあります。
なんて頭のおかしい文章なんだと叱られると返す言葉もございませんが、本当にこのスリックスターというのは特徴的で、これを乗り回すというのはなかなか他のレースゲームでは体感できない快感があるのです。

さて、この記事を執筆した当時で発売から10年ということは、今回noteに投稿したこのタイミングですと20年経っているということになります。その間にアニメカービィのBDBOXが発売されたり、桜井政博氏のyoutube投稿が行われ制作したゲームについても取り上げられる等、当時考えられなかったような形でエアライドとアニメカービィが話題になりました。特にアニメカービィのBDBOXは先行受注販売、二次受注販売が相次ぎ即完売となったこともあり、潜在的な需要が相当高かったことがわかります。幸い筆者は購入する機会に恵まれることができ、無事定価で入手することができました。記事を書いた当時の自分はアニメカービィがリマスターされてBDBOXになる、なんて...おそらく言っても信じられないでしょうね。

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