”キャリア”ってどこのことを言っているのか？
キャリアとは人生のこと
1. "キャリア"という言葉はよく使われますが、解釈は人それぞれで違う
「キャリア」という言葉は日常的に使われますが、その解釈は人によってさまざまです。カタカナ言葉ですし、文脈によっていろんな意味で使われます。一般的には、キャリアというと仕事の経歴や職業上の成績を指すことが多いですが、それだけにとどまりません。
キャリアという言葉の語源をたどると、ラテン語の「carraria」に行き着きます。これは「轍（わだち）」を意味し、通ってきた道筋や、人生の足跡を表しています。日本では、キャリアは個人のこれまでの歩みや経験、そしてこれからの進む道を示す言葉として理解されます。
2. このnoteでは、キャリアは"人生"であるとしています
このnoteでは、キャリアを「人生」として捉えています。なぜなら、キャリアは単なる職業的な経歴や成果だけでなく、私たちの人生全体における軌跡や選択、価値観を反映するものだからです。私たちが経験するすべての出来事や出会い、選んだ道が、キャリアを形成していく要素となります。
キャリアを人生として捉えることで、日々の選択や行動がどのように将来に影響を与えるのかをより深く考えることができます。例えば、ある人が新しいスキルを学ぶことにした場合、それは単に仕事のためのスキルアップにとどまらず、その人の人生における新たな可能性を開くことになるかもしれません。
また、キャリアを人生と捉えることで、人生のあらゆる局面での選択や経験が、全体としてどのように繋がっているかを意識することができます。これにより、個人の価値観や目標に基づいて、より意義のある人生を追求するための方向性を見出すことができます。
3. 図にするとこんな感じ
キャリアを人生と捉える際に、その中で「働く」や「仕事」がどのように位置付けられるかを考えることは重要です。ここで、キャリアにおける階層構造を図として示します。
人生→働く→仕事→業務→作業
人生
最も上位に位置するのが「人生」であり、価値観や目標、夢を包括するものです。人生は、私たちが何を大切にし、どのように生きたいかを反映します。
Sunny Hansen という学者は、Integrated Life Planningという理論を提唱しました。日本語にすると、統合された人生設計といった感じでしょうか。統合しているのは、Labor, Leisure, Learn, Loveの4つです。ここから、4L理論と呼ばれたりもします。
働く
次に位置するのが「働く」であり、これは人生の一部として社会や他者との関わりを持ち、他者や社会に貢献する活動を指します。「働く」ことは会社勤めだけを指すものではなく、社会に対する働きかけのような広い意味です。（例えば、町内会の委員をやるのも「働く」です）
仕事
「働く」中に含まれる「仕事」は、具体的な職業や役割を果たし、金銭を得る活動です。仕事を通じて、個人のスキルや能力を活かし、組織や社会に貢献します。
業務
「業務」は、仕事における特定の職務や役割の中で行うべき具体的なタスクやプロジェクトを指します。業務は、日々の仕事の中で達成すべき目標や成果を具体化するものです。
作業
最下位に位置する「作業」は、業務の中で行う個々のアクションや手続きです。これは、日々の仕事の中で実行する具体的な行動や手順を指します。
4. 人生を生きるとは、幸せを求め続けること
人生を生きるとは、常に幸せを求め続ける旅です。そして、キャリアを考えることは、何が自分にとっての幸せかを見つめ、その幸せを実現するために自分の未来を計画することに他なりません。
キャリアを人生と捉えることで、働くことや仕事を超えて、広い視点で自分の幸せを追求することが可能になります。働くこと自体が目的ではなく、それが人生の幸せにつながるための手段として位置づけられるべきです。
5. "キャリアに悩む"の解像度を上げる
キャリアに悩むことは、多くの人が直面する共通の課題です。今この瞬間も、キャリアの選択に悩み、不安を抱えている人は少なくないでしょう。これらの悩みの正体を理解し、解決する方法を考えることは、人生の質を向上させるために非常に重要です。
自分が何に悩んでいるのかを明確にする一つのアプローチは、上の図で示した階層のどこで悩んでいるのかを自分で認識することです。
そして、その悩みの背景は、特定した階層の一つ上の階層に答えがあります。（”業務”で悩んでいるなら、”仕事”の階層に悩みの理由となる考えがある）
キャリアの悩みは、誰もが経験する自然なプロセスです。しかし、それを乗り越えることで、より豊かで充実した人生を手に入れることができるでしょう。キャリアについての考察を通じて、読者の皆さんが自分の人生をより良くするためのヒントを得られることを願っています。今後のnoteをお楽しみに。
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