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If you see the "big picture"

If you see the big picture

歴史の授業で習う。昔アメリカは奴隷を使って、綿を取っていました。奴隷の待遇はひどく、トイレは別だったり、そもそも「人間」という風にとらえられてなかったのです。彼は、働き成果を出すことだけを求められていて、人間的なせいかつをすることはできませんでした。なんてことを。

そんな中、『宇宙船地球号操縦マニュアル』を読んではっとさせられた。

「専門分化とは事実上、奴隷状態の少々おしゃれな変形にすぎない。そこでは、「エキスパート」は社会的、文化的にみて好ましい。したがって、かなり安全な、生涯続く地位にあるのだと幻想をもたられて、奴隷状態を受け入れることになる。」(宇宙船地球号操縦マニュアル (ちくま学芸文庫)バックミンスター フラー (著),芹沢 高志 (翻訳),2000年(27頁、28頁)

どうだろうか?大きな絵で見たときに、確かにシステムの中で限られた地位にいて働き続けるのは、「奴隷」なのかもしれない。

「おもしろい」を追いかけながら。

フラー氏が言うように、「大きな絵でみたら」、ぼくら人間のほとんどが社会のなかのシステムの中で生きているのであって、本当の意味での自由ってのは、なかなか手に入れることはできない。いい資格を取って、働いて豊かになるという行為自体が、大きい目で見たらシステムによって都合のよい「奴隷」なのかもしれない。

けれども、限られたなかの自由であっても、過去よりは楽しめることは断然にあるわけで、目の前の「おもしろい」を追いかけて生きていきたいと思ったのだ。

それにしても、エキスパート(弁護士とか医者とか地位ある人たち)に対して、社会というシステムからみたら「奴隷」と表現する著者にはどっきりさせられた。

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