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「受け入れ側と参加者側」両面で楽しめる千曲市ワーケーション

こんにちは!私は千曲市屋代商店街にある「つながるカフェ和かふぇよろづや(以下:よろづや)」の幸おかみ北村たづるです。よろづやは、しなの鉄道屋代駅から徒歩3分の千曲市役所に向かう屋代駅前ふれあい商店街にあるカフェです。1888年の屋代駅開業と同時期に建てられた「よろづや旅館」が駅前道路拡張工事により「よろずやホテル」と形を変え、2000年ごろまで営業をしておりました。以降、空き店舗となった「よろづやホテル」を中心市街地活性化事業として、千曲市や長野県のサポートにより7年前にオープンしました。

よろづやは、いわゆる普通のカフェと違って、日替わりシェフによるランチの提供、お客様主催の持ち込みイベント、スペースの貸出しなど「ヒトとヒト、ヒトとコトのつながり」の場になっています。私は合同会社設立から関わり、現在7年目を迎えています。

また、ここ数年は一般社団法人信州千曲観光局の理事など千曲市の観光やまちづくりのサポートにも携わらせていただいています。これまでは地域活性やまちづくりとはまったく違う業界のOLを経て、子育てをしながら外国人を食と文化でおもてなしする組織に属したり、身体が恋するスイーツ「ままおーぶん」を経営しておりました。

千曲市ワーケーションとは、第1回目が開催された2019年9月からのご縁になり、現在も地域の受け入れ側として、また参加する側として関わらせていただいております。今回は、今まで参加したワーケーションで感じたことや最近参加したレボ系ワーケーションについてレポートさせていただきます。

受け入れ側として参加したワーケーション

千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズがはじめて開催された荒砥城の参加者のお弁当をよろづやで担当させていただいたことが、私にとってのはじめての千曲市ワーケーションでした。ある日、株式会社ふろしきやの代表田村さんから「今度、ワーケーションというのをやってみるんだけど、お弁当をよろづやでつくってもらえないかな」という相談を受け、よろづやシェフの命やさんに担当してもらいました。

当時はワーケーションと言われても、ピントこなかったのですが、田村さんと命やさん(現在はよろづや福おかみ)と話す中で、「地域の食材をたくさん入れた荒砥城をイメージできる、ごつごつした岩のような唐揚げを入れてみよう!」ということになりました。

その後は、2020年11月善光寺での寺ワーケーションで実施した利き茶のお手伝いをしたり、2020年2月の腸活セミナー&腸活ディナーで、セミナー講師のウンチのお姉さんこと長瀬さんと栄養士の白石さんと一緒に腸活ディナーを企画させていただきました。

参加者として体験したワーケーション

私がはじめて参加したワーケーションは千曲市役所で開催された「温泉MaaSアイデアソン」でした。私は「MaaS」という言葉を聞いたのも初めてでした。隣に座っていらした当時観光局に出向中の山崎さんに「マース?って何?」とひそひそ聞いた覚えがありますが、明確な返事が返ってこなかったのか、私の理解不足なのか、途中まで「はてな」で、ようやく理解できてきたころ終了になりました。当時、ファシリテーターをされていた清水さん、ごめんなさい(笑)。今では千曲市でMaaSを知っている人の多さに驚くほど、千曲市ではMaaSが浸透しています。

続いて、2021年2月「トレインワーケーション」に参加しました。またもや田村さんから「あのかっこいい”ろくもん”に乗れる機会を作ったんだけど、参加してみない?」とお誘いを受けて、以前から乗ってみたいと思っていたので観光気分で申し込みをしました。

いざ乗車すると、たくさんの報道カメラ。そのなかでパソコンで仕事をしている方たちが目に入りました。えっ!列車で仕事をする会だったのか、と気づき、仕事をされている皆さんの邪魔にならないよう、そぉーっと通り抜け、1番奥の車両に行き、バケーション組として車窓からの景色と美味しいお弁当と交流を楽しませていただいた楽しい思い出があります。

参加者・受け入れ側として携わった今年の「レボ系ワーケーション」

第1回目のワーケーションから3年。ワーケーション・ウェルカムデイズは毎回趣を変えながらどんどん進化し、今年は「レボ系ワーケーション」と名乗る革命的なワーケーションが展開されています。私は2024年1月22日から4日間開催された「レボ系ワーケーション」の東御市のMeet-upナイトと新しい宿場町のアイデアソンに参加してきました。受け入れ側としては千曲市Meet-upナイトのよろづやの腸活ディナーとワークショップの様子を紹介します。

東御市Meet-up、宿場町の活用アイデアソンに参加

「レボ系ワーケーション」1日目は海野宿の140年近くになる建物をリノベーションした一棟貸しの宿上州屋さんでのMeet-upナイトに参加しました。東御市の生産者さんのお話と地元の美食の交流会でした。

東御市の海野宿は、重要伝統的建造物群保存地区に指定された街並みが素晴らしく、この雰囲気が大好きで何度も訪れている場所です。2年前の冬、ご縁をいただき、東御市観光局さんと共同開催で「着物で巡る海野宿」と称した楽市楽座イベントをさせていただきました。会場は海野宿滞在型交流施設の「うんのわ」さんで、東御市の出店さんにも協力いただき、峯村牛さんにはキッチンカーで出店をしていただきました。上州屋さんの辺りで写真を撮っていると、「ここにサウナ付きの宿ができるんだよ」と教えてもらいました。このような思い入れのある地でのワーケーションでしたので、参加することをとても楽しみにしていました。

Meet-upナイトでは東御市のポリシーをもった生産者さんの熱い思いを伺った後にいただいたお料理やワインは本当においしく至福の時間でした。千曲市からの参加者は食関連の方が多かったので東御市と千曲市の食の話で盛り上がりました。今後も、よろづやで東御市の食の会を開いて、千曲市の生産者さんとも交流会をしたいですね!と約束をしてお開きになりました。

その後は楽しみにしていた素晴らしいサウナへGo!はじめましての人とも近しくなれるサウナと薪ストーブがある上州屋さんで心も身体もリラックスできる素敵な時間を過ごせました。

うっすら雪の積もった翌朝、参加者のみなさんと江戸末期の風景を残す宿場町を散歩し、NPO法人海野宿トラストさんから地域の課題や実情をお聞きしました。「経済的にも潤いをもたらすためにどうしたら人に来てもらえるか」という課題のアイデア出しをグループで話し合いました。私のグループは上州屋のオーナーさん、大学生から70代の方まで、年齢や住んでいる地域も様々でしたが、それぞれの立場から考え、海野宿にとって良い方向を探りました。

人がいないところに人を呼ぶという課題は地方が抱える難問です。みなさんから出たアイデアは、年齢の枠、地域の枠を越えてつながり、地域の魅力を発信できる仕組みを作るために
学生さんの力が必要。との意見が出ました。よろづやの屋代駅前商店街も同じく、同じ課題と向き合っています。こうやって他の地域に出て、いつもと違うメンバーで話す機会に価値があると思いました。今回も新たに東御市のみなさんとのつながりをいただきました。このつながりこそ、私にとっての宝なのだと感じた2日間でした。

参加者受け入れ側としてよろづやで腸活ビュッフェと突然のアイデアソン

東御市から帰って来た翌日は受け入れ側としてレボ系ワーケーションに参加しました。よろづやは地域コンテンツである千曲市Meet-upナイトの会場になり、信州素材でつくる腸活ディナーでおもてなしをします。よろづやからも交流会に興味がありそうなお客さんを募集して総勢20名の会になりました。

この日のために、よろづや福おかみの青木実里は、地元の野菜や腸に良い食物繊維の多いきのこ、発酵食をふんだんに入れたパフォーマンスまでupする腸活ビュッフェを準備しました。

今回私の方でお声かけしたお客様は、元市長さん、企業の社長さんや、Salon経営者、着物や美容関係のお友達などで、そこにワーケーション参加の皆さんが集まる機会ですので、みなさんとアイデアソンをしたいなぁと考え「もしみなさんがカフェのオーナーになったらどんなかふぇにするか?「食べてもらいたいものは何?」「空間をどのようにする?」「一番大切にしたいことは?」の4つのお題を用意しておきました。

実際に千曲市Meet-upナイトが始まると、私たちおかみは料理やホスト役で手いっぱいで、その上、田村さんが急遽来れなくなる事態に!そこで、ワーケーションで知り合い、よろづやのブランディングにも携わっている髙橋さんにファシリテーターをお願いし、これまたワーケーションで仲良しになった柳さんをサポ―トスタッフとして巻き込んで会がはじまりました。会場にいらしたみなさんは一生懸命にポストイットにアイデアを書いてくださいました。

頭を使っていただいた後は、地元素材の腸活料理と地酒や飲み物を存分に堪能していただきながらの自己紹介タイムでした。みなさん生き方が熱い!明るい!前向き!まるで青年の主張のように盛り上がりました。

みなさんの人となりがわかってきた頃、考えていただいたアイデアを公開しました。真剣に考えていただいた気持ちが伝わってきて、私も心が熱くなりながら発表させていただきました。様々な分野の方から出てくるアイデアは新鮮で面白く、早速できることもみつかりました。

最後は突然スタッフに巻き込まれたのにも関わらず、ニコニコ笑顔で手伝ってくれた柳さんにサプライズのバースデーを仕掛けました。会場のみなさんも一緒になってお祝いしてくださいました。今回も参加されたみなさんの最高の笑顔と温かさとパワーが見れて幸せでした。

私にとってワーケーションとは

私はワーケーションって友達をつくる絶好の機会だと思っています。ワーケーションで出会う人は自分のスキルや考えが少しでも誰かのためになったり、良い社会に結びつくことであれば、惜しみなく情熱を注ぐかたが多くいらっしゃいます。地位や立場の枠を越え、出会った瞬間から人を受け入れ、認め、考えたり動いてくださる人たちに出会える場所です。偶発的な出会いから生まれるおもしろい化学反応をライブで味わえる場です。

最近は、千曲市を飛び出して他県のワーケーションなどにも参加しています。それは、外で感じたものを受け入れ、地域の受け皿として少しでも進化していきたいと考えるからです。地域と外部のコアなファンが楽しみながらつながることでイノベーションが生まれる。
まちづくりの未来と希望がここにあると信じています。私自身もこれからも多くの皆さんとお会いして、進化していけたら最幸です。

ちくまミライ合同会社 
つながるカフェ和かふぇよろづや 幸おかみ 北村たづる



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