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「温泉MaaS Developers」はじめました

こんにちは。千曲市ワーケーションMaaS担当の清水です。こちらのnoteでもご紹介した千曲市ワーケーション参加者向けの独自交通サービスである「温泉MaaS」について、noteでは紹介しきれなかった開発までの経緯や重ねてきた検討について、もうすこししっかりとお伝えして、同じように観光地を有した地域においてワーケーションとモビリティサービスによる地域活性化を行う際の参考としてもらえるような情報共有源として、「温泉MaaS Developers」というサイトを立ち上げましたので、こちらの場をお借りしてご紹介できればと思います。

温泉MaaSの進捗状況

「温泉MaaS」は、2021年2月の千曲市ワーケーション体験会で1日だけのタクシー配車予約機能の実証実験からスタートしました。その後、2021年5月の千曲市ワーケーションウェルカムデイズにおいて、タクシー配車予約に加えてレンタサイクルの予約機能、ワークスペースの場所の検索機能、問い合わせチャットボット機能が付加されました。タクシーにおいては連携するタクシー会社が2社となり屋代・あんずの里地域も利用範囲になりました。そして、2021年8月には、電子チケット機能が付加されて、タクシーやレンタサイクルの利用や特定のお店での商品との交換が電子チケットでできるようになりました。

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「温泉MaaS Developers」では、この2021年2月から始まった温泉MaaSの開発の経緯や重ねてきた検討内容について、整理して紹介していきます。また、それだけではなく、温泉MaaSの検討・開発を通して得られたモビリティサービスの構築による地域活性化を進めるポイントなども整理して紹介できればと考えています。1つの観点をここで紹介しておきます。

MaaS導入のアプローチ

日本各地でMaaS(モビリティサービス)の導入の検証が進められていますが、各地域によって導入アプローチはさまざまです。大きく分けると「市民主導型」「事業者主導型」「自治体主導型」の3つのアプローチがあります。

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千曲市の温泉MaaSは「市民主導型」になると考えます。事業者主導型というのは、例えば鉄道会社がある観光地地域向けに「観光MaaS」サービスを構築・展開するようなケースです。また大手通信会社や大手自動車会社がモビリティサービスを全国一律で提供するものもこれに分類されるでしょう。また自治体主導型は、多くは自治体が一定の助成金を支出して地域住民の移動手段を提供するためのコミュニティバスやオンデマンドサービスなどが分類されます。それぞれのアプローチに利点があり、また難しい点もありますが、特にMaaSという新しい概念を市民や地域の事業者に理解してもらいながら導入を進めるアプローチとしては、市民主導型が適しているのではないかということを、温泉MaaSの取り組みを通して感じているところです。これは限られた利用者、限られた期間、限られた関係事業者から新しいサービスを試してみることで、関係者の合意が得られやすく、またスモールスタートできるという利点を得ることができます。徐々に利用期間や関係事業者を増やすことで、課題を先に洗い出し対処することで、激変緩和させることができます。最後に利用者の範囲を拡大することで、新しいサービスを地域の利用者に徐々に受け入れてもらうことで、利用が定着しやすくなるのではないかと考えています。利用者が増えてくると、さまざまなニーズが出てきます。そうなってくると、事業者主導型のサービスや、自治体主導型のサービスと連携することで、サービスを多様化し、ニーズに答えられるようにしていきます。そうすると、事業者主導型や自治体主導型のサービスを利用者に導入しやすくなるのではないかと考えています。(ここはまだ推測です)

「温泉MaaS Developers」では、このように温泉MaaSの開発・検討に取り組んでいる中で得られたノウハウを広く公開していこうと考えています。ワーケーション x モビリティサービスで地域活性化に取り組んでみたい地域の皆様にすこしでも参考になれば幸いです。

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