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ひつじとものがたり

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ひつじとものがたりのつづくものがたり。
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記事一覧

#12 ひつじとアマグモネペンテス

「さて、積もる話もあるでしょうけど、救わなければいけない子たちがいるみたい」 「わたしは…

#11 ひつじへ、ただいま

「それにしてもお久しぶりね。あの頃と全く変わってないじゃない。少し変化をもとめたりしない…

#10 ひつじとドア越しの

「あなたがいたら、あの方の悲しみをわかってあげられたのでしょうか」 ひつじはそうつぶやき…

#9 ひつじの自己憐憫

「ラクダのこぶを持っていたなら、あるいは頭上の雲は、わたしに同情するように日陰を作らなか…

#8 ひつじと砂場と少女と

「ねえ、たおしい?」 「ええ、楽しいですよ」 指先は砂で汚れ、羊毛はすでに黒ずんでいた。…

#7 ひつじと空の魚

空の魚は落ちていく。 薄れゆく意識の中、光が現れ自分を呼んだ気がした。 雨上がりの昼下が…

#6 ひつじとチル・ジャズ

ひつじはハーモニカを吹く。へたくそな演奏であるかどうかというよりも、穴を抑えることができないところでつまづいていた。ひとつの音ばかりが妙に技巧的なリズムをとろうとするも、うまくいくはずもなく響き渡っていた。 「やあ、もじゃ公。今日の仕事はお休みかい?」 「ええ。わたしもたまにはお休みでもしようかと思いまして」 「つって、ものがたりなんざどこにだってあるだろうが」 「ええ。わたしにはお仕事もお休みもあまり違いがありませんから」 「何言ってるか自覚ないだろ。休みじゃねえじゃねえ

#5 ひつじとじはんき

原風景のなかにひとつの自販機。 青い空にさらされて、汗ひとつかかない自販機をひつじは探す…

#4 ひつじときのせいれい

ひつじは写真を撮りながら、あたりを歩き回っていた。 家を出てしばらく、腹が減れば草をたべ…

#3 ひつじとまよいびと

気付けば、男は自分が原風景にいた。 どこまでも続いていると思える原っぱ。 巨大な影をうみだ…

#2 ひつじとものがたりのたびだち

「早く済ませてくれませんか。こっちは羽を休めているわけじゃなくて、待たされているんだから…

#1 ひつじのかげあそび

ひつじはつたない手で影遊びをしていた。 「あんまり明るい夜だから、こういうあそびがしたく…