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むかし書いた韓国コラム #58

 外信報道によると、江原道は犬肉料理に抵抗がある外国人の感情を考慮し、平昌冬季五輪開催準備過程で犬肉料理を扱う飲食店の看板掛け替えと業種変更を推進したそうだ。ソウル新聞によると、競技場周辺の犬肉料理店16軒のうち12軒が看板から犬肉料理の名前を消し、1軒は業種を変更した。こうした店には最大1千万ウォンが支援されたという。

 五輪を機に犬肉を外国人の目に触れないようにするというのは30年前のソウル五輪の時と同じだ。食文化について他国に干渉などされたくないものだが、犬肉に関しては韓国人にも否定的な認識を持つ人は多く、こうした対応もやむを得ないのか。選手村のレストランで提供しているわけでもなく、ハングルで書かれた看板など多くの外国人にはわからないと思うのだが。

 ただ今回はソウル五輪ではなく平昌五輪。平昌以外の地域ではこれまで通りのようなので犬肉好きの方はご安心を。

【解説】
 犬肉料理をめぐる議論はむかしから続いている。擁護派には擁護派の、反対派には反対派の論理があるのだろうけど、ひとつの食文化をなくそうとするのはあまり感心しない。擁護派だって反対派にまで食べさせようとしているわけではあるまい。食べたい人は食べればいいし、食べたくない人は食べなければいいだけの話ではないのかなぁ。

(初出:The Daily Korea News 2018年2月8日号 note掲載に当たり解説を加筆しました)


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