むかし書いた韓国コラム #657

 「風邪気味だ」などと言うと、韓国では「焼酎に粉末トウガラシを混ぜて飲め」と勧められる。日本のたまご酒同様にこれは韓国の民間療法のひとつだ。焼酎グラスにトウガラシ粉を入れ焼酎を注げばできあがり。たまご酒のように酒を熱燗にしてたまごを溶いて…という手間がかからず手っ取り早い。もっとも、科学的に効果が証明されているものではない。アルコール度の高い焼酎に辛いトウガラシを入れて飲めば体が熱くなり風邪が逃げていくとかそういう理由付けがされている。

 風邪気味の時に焼酎は避けたいところ。韓国に来てから個人的に編み出した風邪退治の方法は、オンドルの温度を高めに設定し、ありったけの布団をかぶって床で寝るというもの。ベッドで寝るよりオンドルの熱さが直接体に伝わり発汗効果も抜群。一晩寝ればけろりと治る。ついでに薬も併用しておくと安心だ。ただし科学的証明はなされていないのでお試しの際は自己責任で!

【解説】
 日本に引き揚げてから風邪を引いたときにオンドル療法が使えず困っている。

(初出:The Daily Korea News 2010年12月27日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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