むかし書いた韓国コラム #995

 韓国は旧正月を重視するので新暦の年末年始はいまいち盛り上がらない。年は明けたものの、旧正月を迎えるまでは完全に明けていないという微妙な感覚だ。

 新年と言えば心機一転して新たな目標を掲げるもの。ダイエットや禁煙や資格取得に向けた勉強など、やりたいことはいろいろあるが、毎年どれも手つかずになってしまうのは旧正月のせいかもしれない。年が明けたのでダイエットなり禁煙なりをしようと思いつつも、「旧正月が明けてからでいいや」とついつい先送りしがち。いざ旧正月になっても「いまさら新年の目標でもないよな」とうやむやに。

 同様に年賀状を書く習慣もいつの間にかなくしてしまった。新年に間に合わなければ旧正月でいいかと思いながらも、日本宛てに旧正月に出しても意味はないかと思い直して結局出さずに終わる、の繰り返しだ。

 ひとまず今年の目標は、「旧正月のせいにしない」あたりが妥当だろうか。

【解説】
 年明けから旧正月が明けるまでの期間は年が明けているようで明けていない、明けていないようで明けているというどうにも落ち着かない雰囲気だった。旧正月が2月中旬と遅い年はそれだけ落ち着かない期間が長くなる。

(初出:The Daily Korea News2010年1月4日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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