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むかし書いた韓国コラム #999

 飲食店での食事の際に出てくるパンチャン(おかず)。2~3皿しか出ない店も多く、5皿以上並ぶと感激の声が出たりもする。地方に行くと少量ながらも10種類近くの皿が並ぶ。実は好き嫌いの多い当方には少々心苦しかった。ほとんど手を付けられず、下げられたパンチャンは処分されるだけだからだ。「パンチャンはセルフサービスで」というお店はむしろありがたかった。食べられないものは取らなければよいから無駄にならない。

 しかし最近は心を入れ替え、出されたパンチャンは極力食べるようにしている。たいていはただの食わず嫌いで、食べてみればなかなかおいしい。これまではキムチもほとんど食べなかったが、食べ比べてみる楽しみもできた。韓国料理は野菜を多く食べられるというが、パンチャンをしっかり食べるようになり、最近はその言葉も実感できるようになった。これまで無駄にしてきたパンチャンには申し訳ない思いでいっぱいだ。

【解説】
 食わず嫌いは良くないと反省し、その後は積極的に食べるようにしている。1口食べて口に合わなければそれ以上食べなければいいだけの話だ。

(初出:The Daily Korea News 2014年4月10日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)


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