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むかし書いた韓国コラム #581

 韓国観光公社が、海外旅行に行く韓国人向けのサイトで、海外で食べられる韓国人の口に合う料理7つを紹介している。紹介されたのは中国の「火鍋」、インドの「タンドリーチキン」、日本の「牛丼」、ハンガリーのシチュー料理「グヤーシュ」、モロッコの「タジン料理」、トルコの「ケバブ」、ケバブに似たギリシャの「ギロス」だ。「グヤーシュ」はユッケジャンに似ており、「タジン料理」はカルビチムに似ていることなどが韓国人にも食べやすい理由に挙げられている。

 日本から選ばれた「牛丼」はプルコギに似ていることが韓国人向けとされた。日本には牛丼店が多いが、韓国で出版されるガイドブックには、日本で安く食べられる食事としてよく牛丼が紹介されている。実際に何度か日本の牛丼店でガイドブックを手にした韓国人旅行客の姿を見たこともある。旅費節約のため食費を切り詰めているのかと思っていたが、こうした形で紹介されているのを見ると味の面でも韓国人旅行者に支持されているようだ。牛丼店、韓国にも進出しないかな…。

【解説】
 吉野家は90年代半ばに韓国に進出しており、鍾路、江南、新村の3店舗があった。留学で新村に住んでいた97年に新村店がオープンし、喜び勇んで食べに行ったら周りの客はみんな見知った顔の日本人留学生たちだった。通貨危機の影響もあり短期間で撤退してしまったので99年にソウルに戻ってきたときには閉店していた。写真は台湾の吉野家。一時よく台湾に通っていたが韓国にはない吉野家があるのでありがたかった。

(初出:The Daily Korea News 2014年3月14日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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