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むかし書いた韓国コラム 乗り物編

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「むかし書いた韓国コラム」から乗り物に関するものをピックアップしてみました。
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2022年6月の記事一覧

むかし書いた韓国コラム #685

 2日に開業した湖南高速鉄道。瞬殺で一番列車のチケットが売り切れた北陸新幹線とは違い、こちらの一番列車は当日でも十分な余裕があるほど空いていた。以前の当欄で1週間前でも空席があれば乗ってみようかと公約(?)していたので、上り一番列車に乗るため光州まで出かけてきた。  大統領が出席した盛大な記念式は前日の1日に行われたためか、正式営業初日の一番列車の出発はテープカットもなく控え目。それでも乗務員への花束贈呈などささやかな式が行われた。メディアの取材クルーはそれほど多くはなく、

むかし書いた韓国コラム #674

 JR九州が運航する日韓航路に新型の高速船が投入される。JR九州高速船の発表によると、新型船は全長83メートルで定員502人。現行の「ビートル」の3倍近く長く、191人の定員も2倍以上に増える。小型のビートルは船内でおとなしく座っているくらいしかできなかったが、新型船は売店や免税店の充実を図り、回遊性のある船内空間を提供するというから、豪華クルーズ船には及ばないまでも、これまでよりは余裕のある船旅を楽しめるようになりそうだ。オレンジ1色に塗られた船体デザインはビートルをはじめ

むかし書いた韓国コラム #671

 地下鉄路線図を眺めるのが好きだ。さて、今年は辰年。ならば「竜」の字が入った駅はないだろうか。路線図を見たら、まず「竜山」駅が目に入った。昔は目立たなかった駅だが、最近はKTXが発着するターミナル駅に成長した。昇り竜の勢いを感じさせ縁起も良さそうだ。その「竜山」から中央線に乗り終点にたどりつくとそこは「竜門」駅だ。「登竜門」は、竜門という川を上った鯉が竜に化けるという伝説によるものだが、その竜門と同じ名前とは縁起がいい。  逍遥山に向かう1号線には「回竜」駅がある。竜が回っ

むかし書いた韓国コラム #665

 アシアナ航空系の格安航空エアソウルが11日から運航を開始する。就航1週間前に発表することに驚いたが、ふと思いついて就航第1便に乗れないか画策してみた。しかし検索しても同社のサイトが見つからない。まだサイト構築が間に合っていないのか。どうやって予約ができるのだろうかと調べていたら、アシアナ航空のサイトと予約センターで予約ができるという。  さっそくアシアナ航空のサイトでチェックすると、エアソウルの金浦~済州便は全便がアシアナ航空との共同運航のようだ。金浦8時10分発の第1便

むかし書いた韓国コラム #660

 「月刊観光交通時刻表」が2012年に廃刊となってから、韓国では書籍版時刻表は姿を消してしまった。しかしそれが日本で復活した。昨年12月に「韓国鉄道時刻表」を刊行したのは日本の同人サークル「中国鉄道時刻研究会」。書籍版と電子版があり、日本で見慣れた時刻表のスタイル、かつ日本語で編集されているので韓国語が苦手な日本人でも便利に使いこなせる。同人サークルによる発行のため店頭販売する書店は限られ入手はやや手間がかかるのが難だが、書籍版の復活は喜ばしい。ネットやスマホで見るデジタル化

むかし書いた韓国コラム #653

 南北統一に備えソウル駅の地下に北朝鮮方面に向かう路線を敷設するスペースが設けられる。もともと北朝鮮の元山につながっていた京元線は現在も竜山駅を起点としているが、南北が統一された場合には北朝鮮方面への列車はソウル駅を通すのが妥当との判断によるもの。将来的にソウル駅がユーラシア鉄道の中心駅としての機能を持てるよう関連施設を設けるスペースの確保も検討される。  2002年に開業した京義線の都羅山駅は将来を見据え南北直通列車用のホームや出入境管理事務所が設置されている。駅構内には

むかし書いた韓国コラム #646

 大韓航空の最新鋭機エアバスA380型機がきょう17日に成田便で初フライトを迎える。通常のKE701便をKE380便に便名を変更するなど大韓航空も気合いを入れている。できれば初便に乗りたいと思っていたが、日程も合わずしばらくは乗れそうにない。たかが飛行機、どれに乗っても大した違いとはないとは思うが、16日にはプレス向け試乗会が行われ、テレビやネットで機内の様子が公開されているのを見ると無性に乗りたくなる。2階席はオールビジネスクラスという豪華な飛行機はなかなか魅力的だ。  

むかし書いた韓国コラム #634

 ソウルと江陵を結ぶ高速鉄道(KTX)が来月にも開業の見込みだ。ソウル駅から江陵駅まで1時間42分、清涼里駅から江陵駅までは1時間26分。現在ムグンファ号で6時間以上かかることを考えると大幅な時間短縮だ。10年以上前に清涼里から江陵に列車で行った時は7時間近くかかり、その印象が強かったせいかいまだに江陵は遠いイメージがある。江陵がこんなに近くなるとは隔世の感があるが、実は高速バスは2時間半ほどで結んでいる。もともと鉄道は遠回りを強いられるためどうしても時間がかかっていたのだ。

むかし書いた韓国コラム #628

 格安航空(LCC)が実はそれほど格安ではないらしい。魏聖坤議員が国土交通部から提出された資料を基に明らかにしたもので、格安航空の済州~釜山間の運賃は、繁忙期が大韓航空の93.9~96.4%水準で、週末が90.3~93.8%、平日が84.2~93.8%に達した。金浦~済州間でも繁忙期は大韓航空の88.8~91.5%水準だ。韓国にLCCが登場した2006年の場合、チェジュ航空は大韓航空の70%水準の運賃だった。10年ほどの間にLCCと大手の料金格差は縮まっている。  大手に比

むかし書いた韓国コラム #618

 KTXに乗ったときの楽しみは各座席に置かれている「KTXマガジン」だ。飛行機の機内誌に相当するもので、韓国各地の旅行情報が満載で結構楽しめるのでKTXに乗るたびに真っ先に手に取るほどだ。飛行機の機内誌でも各地の観光情報が紹介されているが、対象が世界各地のため、欧米やアフリカなどが紹介されても実際に旅行に行くのは難しい。しかし、KTXマガジンは韓国の国内旅行に特化しているため、思い立ったらすぐに旅立てる。実際に旅行帰りに車内で同誌を読んで次の旅行先を決めたこともある。  車