天保10年8月6日(柏崎日記 現代語訳)

雨、夕方に晴れました。昨日から陣屋稲荷遷宮祭でしたが、一昨日のご賞罰のことで遠慮してとても寂しいものでした。とはいえ、燈籠*がでて境内には人形の飾り物もありました。が、宵の内の、陣内の者の参詣は少しの間だったので、寂しいものでした。

お向の一件にて、今日も特に何もすることないなと思っていたら、御沙汰あるまで勤居とのことで*、お向いでも赤飯を作ったそうです。内でも初めてのことなので、強飯を蒸しかぼちゃ煮しめを作って、晩に竹内叔母様とお民と5歳の子を呼びました。もちろん、御旗も上げ、前へ燈籠出しましたよ。

夜に入り参詣にいって、帰りに相澤へ寄って、ごちそうになってきました。内へは夜お向の方々、みんなお出になっていました。

今朝は吉田彌惣が出立だったので、御門まで見送りにいこうと思ったんですが、寝過ごしてしまって間に合いませんでした。ひどく大振りだったので、米山峠はさぞかし困っただろうなと思います。

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* 「軒別燈籠」 

* 「御向差扣追ひて御沙汰迄勤居候様」

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