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「子供の声」と「犬の声(鳴き・吠え)」の騒音問題を考える

一般に「騒音」とは、人間にとって好ましくない音の事を騒音というと思いますが、主観的な定義となっているため、同じ音であっても人によっては好ましい音に感じる事もあるようです。

人間社会での例は、お店で流れているBGM
人によっては心地よい音楽が流れているお店と感じ、人によってはうるさいお店だ、と感じる事もあるのではないでしょうか。

このように「騒音」とは、人それぞれの心理、生理、生活条件等によって影響が変化するものです。

◇隣近所の飼い犬の声に騒音と感じている方や、飼い犬の声に不快感を覚えている飼い主さん。
近所の飼い犬の声に悩まされている方は直接苦情を申し立てたり、保健所等に相談に行ったりされる方がおられると思います。

又、対象の犬の飼い主さんとしては、近所に迷惑になるだろうと言う気持ちから対処しようと、しつけの本や動画、直接プロに相談される方がおられます。

犬の飼い主さんで「何とかしなければ」と思い、行動を起こし、対処しようとしている方は多くおられると思います
(しつけやトレーニングの効果の有無は問わず)

なぜなら、犬は確かに吠える動物かとは思いますが、「けたたましく吠え続ける」事は稀な動物で、私たちが生活している中で聞く犬の吠え声等の多くは野良犬では無く「飼い犬に多い」事に加え、そうでは無い飼い犬も多く存在している事や、お知り合いの飼い犬が吠えない犬だったりする事も影響しているかと思います。

◇同じ年齢、性別、犬種を飼われている方同士で、うちの子は来客時に吠えまくるのに、隣の犬は全く吠えない、などと言う状況に心当たりのある方もいるのではないでしょうか。

犬の飼い主さんのほとんどが、愛犬がけたたましく吠え続ける事を許容してはいないと思います。
稀に「番犬だから吠えても構わない」とおっしゃる方もいますが、このような方であっても、来客時に会話の妨げになる程吠え続けていれば「うるさい!」と怒鳴りつける事もあるでしょう。

そもそも番犬とは、飼い主が対応に出てきた際には吠える事や侵入者を追い払う事、襲う事等の番犬としての行動を止める事が出来るのが番犬であって、行動を止めずにいるのは単に不安定な犬でしかないと言う事に気づいて欲しいとは思います。

稀な場合を除いて、基本的に犬の飼い主さんは「愛犬の吠え声」を改善、抑制したいと思いなにかしらの行動を起こしている物です。

■人の子供の声についてはどうか
言葉の話せない年齢から言葉でのコミュニケーションが取れる年齢迄、一般的に子供と認識する年齢のお子様が騒いでいても
「小さい子供だから仕方がない」と、おっしゃる方がほとんどでは無いでしょうか。

少なくとも私は、お子さんがお店の中で、大声で騒いでいても気にしていない親を沢山見かけます。

犬の飼い主さんは何とかしようと模索するのに対して、小さなお子様の騒ぐ事を何とかならないか悩んでいる方や相談したりする方に合った事はありません。
騒いでいるお子様への対応といえば大抵「うるさい!」の一喝位。

■犬の吠え対策や抑制のトレーニング・しつけは行うのに対し、お子様の声の抑制やしつけは親の一喝の声掛け程度が多い

◇言葉の通じない犬に対して行う吠え癖トレーニングは行えば改善出来ます。
言葉の通じない年齢の子供であっても、静かに過ごす事は可能です、が、子供だから仕方がないと諦めとも思える考え方の方が多い事も事実ではないでしょうか。

■騒音とは、人それぞれ、状況により変化する
だからこそ、飼い犬は通常の生活の中で、けたたましく吠えない様にトレーニングを行う事が多く、ドッグラン等の犬の遊び専用の場で犬が吠えながら遊んでいる事は許容し、騒音だと思う方は少ないでしょう。

人も、日中の公園で子供の遊ぶ声は当たり前の状況かもしれませんが、夕方から夜、夜中に公園で大声で騒がれれば騒音に変化するでしょう。

◆犬に吠えない様にする事を求めるのであれば、小さなお子様も、小さいから仕方がない、では無く「小さい頃から静かに過ごす事」を学ばせるべきではないかと思います。

部屋で子供が騒いで遊んでいるのに釣られて、愛犬が吠え始めた際に、犬にだけ「うるさい」と言ってしまう事はフェアでは無いのではないでしょうか。

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