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【毎週ショートショートnote】宝くじ魔法学校

【その魔法学校には選ばれた者しか入れない】

気がつくと、私は見知らぬ部屋の中にいた。

「宝くじ魔法学校へようこそ」

髭をはやした大男だ。

「俺の名はジャンボ。君の先生だ」

『なんで私が?』

「宝くじは数字の組み合わせと運がすべて。君の強運は素晴らしい」

確かうちの鳩時計が九時を告げたときに、私は鳩に時計の中へと…。

「ここで、魔物と戦う魔法を学んでもらう」

『魔物?』

「宝くじというのは、人の夢であり欲そのもの。毎年、宝くじ抽選会後にその紙屑が魔物となって暴れだす。こいつみたいな」

大きな鏡に映しだされたのは、虫の姿だ。

よく見ると、宝くじの玉を転がしている。

「運コロガシだ。いつかはこいつも倒せるように、まずは基礎から」

そういわれて、私は十円玉を渡された。

「まずは、削りの反復練習からだ」

部屋の天井につくほどのスクラッチの山。

『これ、魔物に効くんですか?』

「ああ、コウカは抜群だ」

(400字)

今週も参加させていただきました!いつもありがとうございます!

今週のお題は、何も考えないまま書き始めたもので落とし所が難しく…。

困ったときは最近観たものをヒントにする!

というわけで、最近、見直しているドラマ『タイガー&ドラゴン』に全面的に乗っかり、落語のようなサゲとなりました(魔法どこいった)!

どうか楽しんで読んでいただけますように!

文章や物語ならではの、エンターテインメントに挑戦しています! 読んだ方をとにかくワクワクさせる言葉や、表現を探しています!